episode2 ページ3
席が隣になってからというもの、彼は私によく話しかけた。理科の実験の時も私が集中してると言うのを知りながらしつこく話しかけてきて、数学の授業中も話しかけてきて、国語の授業中なんてわざと私のノートに落書きをした。
彼の特権なのかなんなのか、友達のいない私にとってはよく分からない状況だった。
「でな、それで」
正直、やめてほしかった。
「この前の大会の」
裏切られるのが怖くて。
「なあ」
私にはまだ分からないから、彼が私を遊んでいるのかただ普通に話しかけているのか。それさえも分からない。
彼は女子と関わらないし、私にだけ話しかけてくるという噂は新幹線のごとく学校中に伝わり、宮侑本人も否定はしていないと廊下で聞いた。
そのせいか
勘違いをしてしまいそうになる。
「聞いとんのか？」
彼が私の腕を掴む。
触れられた部分だけじわじわと何かがつたわってくる感じがした。
「すみません、聞いてませんでした」
宮侑は不満そうな顔をして私を見るもすぐに笑顔に変わる。
その笑顔に何故か鼓動は大きくなり、熱くなっていく。彼に期待をしては行けない。もし裏切られた時に後悔するのは
自分だから。
「俺の名前呼んでみてや」
そういうのが期待しちゃうって。
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18↑ - 感情移入しやすくとても読みやすかったです。これからも無理せずがんばってください！ (2018年12月20日 9時) (
レス) id: 42ad75da4b (このIDを非表示/違反報告)
ブルーアップル(プロフ) - とても面白かったです！！！これからも頑張ってください！ (2018年11月24日 11時) (レス) id: 7c572d1d53 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 6169713mさん» ありがとうございます！！！ (2018年9月24日 21時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
6169713m(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです……！ (2018年9月23日 21時) (レス) id: d2af60c2d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穀海* | 作成日時：2018年9月20日 22時
