その顔、大嫌い【宮侑】

しかめっ面 ページ3

侑は冷たいくせに寂しがり屋だったりする。仕事の残業で侑と話せる時間が短った時、帰ってきたらずっとついてくる。トイレ行くからって言うと少し遠くで待ってたりする。


今日は久々の休暇で侑も飲みに行っちゃったわけだし友達でも呼ぼうかななんて思う。否、面倒だしやめておこうか。コンビニでも出かけようかな。なんて思って私は着替えて財布と携帯を持ってサンダルを履いて外に出た。


「まだ明るい」


そう呟いて家の鍵を閉めた。


侑より歳上だってこともあってか、やはり若い子に憧れたりすんのかな、なんて思う。あそこで手え繋いでるカップル見るたびそう思う自分がいた。まあでも仕方ないかな、なんて思いながらコンビニに入った。


「あの、」


話しかけられて振り向くと侑と同じくらいの背の高さの男性が立つ。


「はい、なんですか」


「侑の彼女ですか」


「はいそうです」


よく見なくとも侑と同じ顔してるけど目が違う。見分けはつく。やっぱりかっこいいななんて一人で納得しながら私はいつもの雑誌を手に取った。


「俺、侑の双子です」


「見ればわかる」


「そこで質問なんすけど、侑どこですか」


「飲みに行ったけど」


きっと彼は治くんだ。侑がよく話すプリンを競う双子。彼もバレーが上手だったっけか。治くんは首を傾げると頭を下げてどっかに行った。私も一応首をかしげて置いた。


いつもの雑誌とコンビニ弁当を抱えてレジに向かった。

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