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「すごく、どうでもいいですね」
「な!お前、俺と隣になりたくないのか?!」
「いえ、別に」
私は頭を下げて教室に戻ろうとした。その瞬間腕を掴まれる。
「本当可愛いなあ!!」
「ちょ、やめてください……!!」
思いっきり抱きしめられる。その抱きしめる強さは半端じゃあない。クラスから歓声、なんかじゃなくどよめき。なんであんなクズなんか、って声が沢山聞こえる。どうして綾坂なんだって。どうしてあんなブサイクがって。
苦しくてたまらなかった。
「離して!!!!」
「!」
私は木兎先輩を突き放した。
「……」
自分を守ることに必死で、
「……戻るんで」
沈黙の末に私はそう言葉を残して自分の席に座った。教室も一気に静かになる。前の私ならきっと、もう少し笑って冗談交じりにやめてよ、って言えた。
私は私を隠す。
元気で明るくするのはこの私には似合わない。こんなぶすには出来たもんじゃない。笑いたいけど笑えない。それはきっと私が嘘だから。
私は嘘で出来ている。
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萌々子(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花さん» ありがとうございます!!!! (2018年3月22日 21時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(プロフ) - 萌々子さん» えへへ( ´ ▽ ` )はい!めちゃめちゃ嬉しいです!!凄く感動しました! (2018年3月22日 17時) (レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花さん» そんなふうに言っていただけて光栄です!より戻せて良かったですよね!( ´ω` ) (2018年3月16日 22時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花(プロフ) - めちゃめちゃいい作品です!!!ガチめにめちゃ好き……より戻ってよかった!!! (2018年3月16日 18時) (レス) id: f2643ccfd4 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 言ノ葉さん» ほ、本当ですね!教えていただきありがとうございます! (2018年2月7日 7時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:穀海* | 作成日時:2018年1月23日 7時