嘘でできてる。【宮侑】

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治side



「調子乗ってんじゃねえ」


昔からだけどAはいつもにこにこしてて怒るような人じゃないし、怒ったとこはあまり見たことがない。Aの場合、地雷が少ないから怒ることが少ないんだと思うけれど流石に彼氏の話しを知らない女に話されたらAは怒る。しかも今は破局状態で思い出したくもないのに言われるともっと怒る。


しかも、Aは怖い。


お昼を食べてたみんなはいっせいにAの方を見た。あまりにも怖く、冷たい視線を愛世さんに送り付けてるためそそくさと出ていくやつもおった。


「なんでそんな突っかかってくるんだよ。なあ」


Aが机を思い切り叩く


「聞いてんだよ！！！！！」


愛世さんも流石に怖いのか俯いている。


「侑は、私のだから」


それでも引き下がらない愛世さん。誰もが心配そうに二人を見つめている。


「だから、勝手にしろって言っただろうが。いちいち報告しなくていいじゃんかよ！！先輩だから我慢してやってたけどお前の場合は先輩が肩書きなだけだよな」


「なっ、」


言葉がつまる愛世さん。


「これ以上いらないこと言ったらてめえの顔消えるくらいぼこるぞ」


胸ぐらを掴むA。


「ひっ……。でも、あんた侑を取ろうとしたじゃん！！！」


まだ引き下がらない。ついに


「うっせんだよ」


愛世さんを押し倒した。


その瞬間だった。









「おい！やめろよ！！」

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