嘘でできてる。【宮侑】

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次の日の朝。重たい体を起こして、朝食作りに励む。選手とか先生とかよりも早く起きて一つ一つ丁寧につくる。今日の当番は私と雪絵さん。雪絵さんは鼻歌を歌いながらスープを作ってる。私はしゃけを焼いてる。その間にご飯を炊いたり、皿を並べたりしていた。


雪絵さんが鼻歌を止めて私に話しかけた。


「ねえ、A」


「はい、何ですか。」


雪絵さんは少し真剣な顔付きで言う。いつもと口調が違って聞こえた。


「今日来る稲荷崎のマネ、私の従姉妹なの。」


「は、はい、」


優しくしてあげて、とかそんなことを言うのかと思ったら


「あの子にはあんまり関わらないで。きっと、裏切られるから、なんかあったら、私に言ってね……！」


肩をぎゅっと掴まれる。雪絵さんの顔は強ばっていた。そんなに、嫌な奴なのかそれとも権力者なのか、それともそれとも、男たらしか。なんなのか分からないけど思いつくのはギャルみたいな子。


でも、雪絵さんの従姉妹なら少し可愛いのかなって思う。


「どういう子、なんですか？」


鮭を取り出して皿に盛った。


「えーとー、完璧な美少女だけど、性格には難ありかなあ、男性の前では清楚で可愛い女の子で、私とか女の子の前だとぶさいく極まりないよー。」


「そ、そうなんですか」


ボロクソ言われているそのこ、








どんな子なんだろう。

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