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7:しょうがない ページ8

私達は学校に到着するとバスに乗りこんだ。勿論隣は光太郎で。1人だったら寝れたのに。なんて思ったり。バスに乗って30分少し話してから光太郎は寝息を立てていた。


それはいいとしても寝方が気になる。


「ったく」


「Aも大変だね〜」


「なら変わりな」


「やだ〜」


光太郎の寝方に関しては言うまでもないだろう。私の肩へ頭を乗せやがる。恥ずかしくて仕方が無い。それに口開けて寝てるし。みっともないけど少し可愛かったり。でも光太郎が私の肩に乗っているせいで身動きが取れなかった。


後ろの席の木葉が乗り出してきて


「あらら、リア充がここに」


「黙りな」


「木兎が起きちゃうからか?」


ニヤニヤしながら聞いてくるのがうざくてたまらない。


でも、起きてしまうから静かにしろ、というのも間違ってはいない。だけどそんなことを言ってしまえば好きだと思われて終いだ。早くつかないかな。


「あ、Aポッキー食べるー?」


「いらない」


「つまんなー」


『一応ね』と言って雪絵は私の太もも部分にポッキーを5本ほど置いた。特別だからねーと言って自分の席に戻った。木葉が私の椅子を揺らしてくるが気にしない。


「ぐがっ」


変な声がすれば光太郎が目覚めたではないか。


するとそそくさと自分の席にしっかりと着席した木葉。何かあるのか。私は意味がわからず光太郎が起きたところで肩をずらして窓を向いた。すると光太郎はまだ眠そうな目を擦りながら言った。


「Aちゅーして」


「は?寝ぼけてるのかい?起きな!」


肩を揺さぶると光太郎が怒ったように頬を膨らます。すると次の瞬間に抱きつかれた。あまりにも恥ずかしくて死にそうになる。


「俺の言うこと聞け」


顔が目の前に来た、その瞬間に




バシッ




と痛い音が聞こえて私は上を見ると、かおりが怒った顔をして光太郎に殴りかかった。かおりが救世主に見えた。木葉が後ろでため息をつくが。


まて、お前知ってただろ。


「木葉も被害者だったんだよ〜」


「そうそう、前に木葉も襲ったんだよね」


こいつは誰かれ構わず襲うということだろうか。寝起きなら。いつか幼女を狙って警察に逮捕されるぞ。光太郎、危ない。


「A、ごめんな」


「木葉が謝ることじゃないだろ。」


木葉は申し訳なさそうな顔をする。


「俺、めっちゃいい夢見た。美女とキスしてた」


「それ前も言ってたじゃ〜ん」


雪絵がツッコミを入れる。


現地到着まで後5分。

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作者名:穀海* | 作成日時:2017年5月25日 7時

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