冷静でお母さんな彼との付き合い方【赤葦京治】

デレツン？ ページ12

京治は時々機嫌が悪いのかつんつんしてます。



そんな時、自分自身も嫌な顔をすると



もっと京治は嫌な顔をします。



木兎も困るくらいイライラしてる京治は



１年に１度か２度ほど。



それが今日。




昼。




「京治、おにぎり上げる」



「いらない。ごめん、ちょっとどいて」



「あ、え、うん」



京治がイラついてる時は



怒ってる時とは違います。



機嫌が悪いだけです。



この区別が付きにくいのですが。



京治はずっと下向いています。



今まで溜まっていたものが限界に



達しているのでしょうか？



精神状態が不安定になっています。



だから



ぎゅーっと抱きしめます。



「京治」




「やめ」





「すぐぶすったれない」




京治の頬をぎゅっとつねります。




「やめへ」




「いやだ。京治が嫌な顔してるとみんな嫌になっちゃうよ？」




「知らないし」




「私の前だけイライラして！」




京治の背中に顔を埋めた。




「疲れた」




京治はそう言いだします。





疲れたって言うのは私に対してとかじゃないんです。





ただ単純に、





皆のお世話係に疲れたと言うだけです。





京治は大人です。





もうちゃんと出来上がった人です。





だけど、そんな彼だって




甘えたくなるんです。




「頑張ったね」

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