嫌い ４３ ページ43
今日で合宿が終わってしまう。
賢二郎とも会えなくなる。
今のこの状況で、
最悪だ。
賢二郎、思い出してよ。
なんて言ったってわかるはずがない。
ストレスはなぜ起こったのか。
それだけが不思議だった。
『思春期の悩み』
保健室の先生がそう言った。
よくわからないけど大変なんだろうなぁなんて。
タオルを片手に水道に向かった。
タオルを水道の横にある物干し竿に掛けてスポドリを作る。
今の時間は朝の５時。
雪絵たちはまだ起きてないので先にやろうと思う。
少し一人になりたいと思ったから。
「……はぁ」
一人ため息をついてジャーっと水を出した。
冷たい。
そう感じた。
粉をボトルに入れて１本、また１本と作る。
何で賢二郎が記憶喪失になってから賢二郎との事をやけに思い出すのだろうか。
『A、手伝う』
『やるのおっそ』
『はぁ、本当太一と違って手際が悪い。手伝う』
前に白鳥沢にいた時、よく賢二郎に手伝ってもらってたな。
手が冷たくて冷たくて。
なのに頬は熱かった。
だから何で泣くんだって。なく必要ないのに。
弱虫。弱虫。
「弱虫。」
後ろから声がした。
振り向くと賢二郎がいた。
何で、いるの。
まだ起きる時間じゃないし、それに。
「A、ごめん」
思い出したの？そうなの？
なら言ってよ。
もっともっと早く。
戻った瞬間に。私に言ってよ。
「俺、もう平気だから」
賢二郎はフッと笑った。
「ていうか、なんで泣いてんの」
なんで余裕なのさ。
こっちは
こっちは
「心配してんだよ！！」
バッと顔をあげる。賢二郎はまた笑った。
だから何で笑うんだっての。
「もう、悪かったって。」
ギュッ
抱きしめられたらまた涙が出てくる。
賢二郎はずるい。
「バカぁ」
私は賢二郎をもっと強く抱きしめた。
暖かかった。
「ねぇ、好き。」
「は？」
「好きなんだよ」
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萌々子(プロフ) - かえちゃんさん» ありがとうございます！！頑張りまーす！！ (2016年12月10日 14時) (
レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
かえちゃん(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年12月10日 8時) (レス) id: bc1d331389 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 彩葉さん» 更新頑張ります！面白いって言って貰えて光栄です！ありがとうございます！ (2016年12月6日 7時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
彩葉 - 面白いですね！主人公が振り回されているのもまた面白いですね！更新頑張って下さいヽ(*´▽)ノ♪ (2016年12月6日 3時) (レス) id: 0b0ae23cc2 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - ましゅまろきゃんでぃさん» そう言っていただき光栄です！頑張ります！ありがとうございます！ (2016年12月4日 18時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：穀海* | 作成日時：2016年12月4日 11時
