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嫌い 36 ページ36

京治くんとの話が終わって、

部屋に戻った。

マネージャー達はもう寝ていた。

早いなぁ

恋バナしないのかな。

なんて思いながら。

私は布団に入った。

やっと京治くんと仲良くなれた。
家族だと認めてもらえた。

そういう気持ちが私を寝付けなくした。

少し外に出て、自動販売機に向かう。

私は前を見ていなくて誰かにぶつかってしまった。

『すみません』と謝る途中、太一だと気付き『ごめんねー』と手を振った。

だけど太一は私の腕を掴んだ。
何かと思って振り向くと頬を膨らませ何故か怒っている様子だった。

「どうしたの?」

私がそう聞くと『姉ちゃん』とぶっきらぼうに言って私の両頬を抓る。

太一は本当にわからない時が多い。

「もうっひゃんほいっへほ!」

もう日本語にもならない日本語を太一に言う。
太一は可愛い。
ムスッとした顔が特に。

「姉ちゃん赤葦と仲良くなった?」

「うん!!」

元気よく返事をすると太一はもっと怒った表情をする。
まるで『俺が一番でしょ』とでも言うように。
まぁ、確かに京治くんとはとても仲良くなれた。
だけど太一がそれに怒っているなら。
私と京治くんが仲良くなれた事に喜んでくれないなら。
私は悲しいな。

「そっか。良かったね。」

そう言った太一の表情は昔を思い出させた。
太一がこういう表情をする時は大抵嫉妬している時。
そういうところが可愛いだよなぁ。なんて思いつつ。

「大丈夫!それでも太一は姉ちゃんの一番だよ!」

最高の笑顔を太一に見せた。太一は安心したように顔を綻ばせる。

「姉ちゃんが結婚していいのは白布だけね。」

弟の衝撃的な言葉に耳がおかしくなった気がした。

いや、だってさ。

賢二郎と結婚なんて。したくてもできない。
途端に顔が熱くなって。

「姉ちゃんは賢二郎と結婚できたらしたい」

「は?」

賢二郎の声がした。
ヤバい。

「あ、白布。」

「けけけけけ賢二郎!」

賢二郎は何故かニヤついて私に向かってくる。
グイッと近づけて言った。

「じゃあさ、結婚しよーよ。」

「へぶらっ」

変な声が出る。

ヤバい恥ずかしい!!!太一は多分、さっき賢二郎が通り過ぎたことを知り、そういう事を言ったんだと思う。

タチ悪い!

でも、それが









本気なら








願ったり叶ったりだよね。

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萌々子(プロフ) - かえちゃんさん» ありがとうございます!!頑張りまーす!! (2016年12月10日 14時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
かえちゃん(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2016年12月10日 8時) (レス) id: bc1d331389 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - 彩葉さん» 更新頑張ります!面白いって言って貰えて光栄です!ありがとうございます! (2016年12月6日 7時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)
彩葉 - 面白いですね!主人公が振り回されているのもまた面白いですね!更新頑張って下さいヽ(*´▽)ノ♪ (2016年12月6日 3時) (レス) id: 0b0ae23cc2 (このIDを非表示/違反報告)
萌々子(プロフ) - ましゅまろきゃんでぃさん» そう言っていただき光栄です!頑張ります!ありがとうございます! (2016年12月4日 18時) (レス) id: 7e27c0b7c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:穀海* | 作成日時:2016年12月4日 11時

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