俺は姉が嫌いだ【赤葦京治】【川西太一】

嫌い ２２ ページ22

京治くんはいった。

「俺はあなたの笑顔で吐き気がします。」

と。

京治くんは意外と毒舌だった。

吐き気がするって言い過ぎ。

だいたい

「私はね、京治くんに気を使ってるの。なんでそうやって」

「そういうの、いらないです」

さっきまであっていた目がそれる。

京治くんは眉間シワがよっている。

しかも、

「うざいです。」

京治くんは素直だ。

うちの弟とは大違いで。

隠し事なんてしない。

そういう主義じゃないんだと思う。

朝の２時。

「泣くとか、そういうのも。面倒です。なんで





俺の家族になったんですか。」

私は凄く



否定された。

この世界から否定された気がした。

大袈裟だけど。

それくらい辛かった。

ずっと、わかってた。

京治くんから歓迎なんてされてないこと。

京治くんに嫌われていること。

全部全部わかってたのに。

辛かった。

「っ知らないよ！私だって！本当は！本当の弟と居たかった！どうして京治くんはそうやって私を嫌うの？！」

グッと握った拳。

力が入りすぎて爪が食い込み、血がぽたぽたと垂れる。

「それは貴方がムカつくからです実の母に似てて、うざったい。｣

タメ口になって。

本当に、怒っていた。

京治くんは、

「猫被ってるとか。」





「うるさい…」




「作り笑いとか」




「うるさい」




「俺に変に気を使うとことか。｣



「うるさい！」



「本当、気持ち悪い。」


「黙ってよ！！！！」

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