俺は姉が嫌いだ【赤葦京治】【川西太一】

嫌い １７ ページ17

「ただいま！」

さっきまで泣いていたくせに元気になるのが早い彼女。

あぁ、またイラつく。

「「おかえりー」」

「ただいま。」

俺は無愛想に顔を背けて自分の部屋へ戻った。

イラつきを抑えたつもりだが

彼女に思い切りぶつかってしまった。

親は見ていない。

「いった……あっ！ごめんね！怪我ない？」

俺があんだけ言ったのに俺の心配をする彼女。

「別に平気です」

俺はまたも無愛想にして一礼してその場をさった。

彼女の悲しそうな顔なんて知らない。

俺は罪悪感に押しつぶされた。

彼女の優しさを押しのけて嫌う俺。

本当、最低だ。

拳を握って上へと上った。



ガチャッ

ドアを開ける。

俺の部屋は普通の人よりものが少ない。

俺は今日は食欲がなかった。

合宿。

さっきはあんなこと言ったけれども、

本当は面倒。




いつの間にか時間がたっていた。

コンコン

ノックの音がした。

「はい、」

俺は返事を返すと

「け、京治くん？ご飯…冷めちゃうよ。ドアの前に置いておくね。京治くんの好きな菜の花の芥子和え、作ったから。｣

ありがた迷惑。

ウザイ。

ていうかなんで俺の好物なんて。

俺は次に自分にむかついた。

どうせ父さんが言ったんだ。

俺は彼女が立ち去ってからご飯をとった。

食器の横には手紙があった。

本当、こういうのっていうか

彼女の全部ウザイ。

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