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「 そろそろ戻るね」
「 具合は?大丈夫?」
「 うん。お水ありがとう」
もう少しで零れ落ちる涙を必死に堪える
これ以上一緒にいては駄目
スンチョルのお父さんは、私にこう言た
"君の将来は保証しない"って
私の人生なんか、あの人には簡単に操れて
消えていく人間を見ても何とも思わないんだろう
どれだけ人生がかかっていようが
大好きな人を裏切るなんて出来ない。
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「 どこ行ってたの」
「 気持ち悪くてトイレ」
「 食べ過ぎでしょ。もう大丈夫?」
「 スッキリした」
何やら静かになる会場
この感じ、あの時とそっくりだ
「 何か始まるの?」
「 ...そうみたいだね」
"社長よりお言葉を頂戴したいと思います"
その瞬間お嬢様達の歓声でいっぱいになる
社長ってテヒョンのお父さんって事でしょ?
そこまでキャーキャー叫ぶ必要ある?
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「 今日は来てくれてありがとうございます」
それにしては若すぎる声
背伸びして覗いてみると、そこには予想とは違う人がいた
「 え、うそ…」
「 テヒョンはもう社長なんだよ」
「 社長…?」
色んな人に向けてお礼を言うのテヒョン
いつものうるさくて、少々面倒くさいテヒョンじゃなくて
前にいるテヒョンはまるで別人だった。
「 やっぱり言ってなかったんだ、あいつ」
「 …顎が外れそう」
どうして教えてくれなかったんだろう。
てっきりジスみたいな自由すぎる家庭かと思ってた
じっとテヒョンの方を見てたら
バッチリと目が合ってしまった
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「 この場を借りて、大切な話をさせてください」
私から目を逸らさずに話すテヒョン
大切な話って結婚しますとかそんなのかな
「 今日ここに、好きな人を呼んであります」
テヒョンの発言に参加達がざわつく
因みに私もその中の一人
ジスなんか、頭抱えて唸りだした
「 やるなあ、テヒョンも」
「 黙ってA...はあ」
またテヒョンの方に視線を動かすと、なぜかまた合う目
その視線の先を辿るかのように周りの人たちも
私のほうに向き始めて、どうなってるの
「A、こっちに来て」
どうして今、私の名前を呼ばれるんだろう。
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米(プロフ) - アユさん» すぐに飛んできてくれてるんですか!? 有難い…夜中更新が多くて申し訳ないです涙 大量に書き溜め中なのでもう少しお待ちください♪ コメントありがとうございます! (2019年9月1日 11時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
アユ(プロフ) - いつも更新される度すぐに飛んできて読んでます!スンチが好きすぎる…更新頑張ってくださいね! (2019年9月1日 0時) (レス) id: 9c8e9d59d3 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - さささ。さん» ありがとうございます!!私もさささ。さんの作品読ませてもらってます!真似したくなるだなんて…光栄すぎます!!お互い頑張りましょう!! (2019年8月14日 9時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
さささ。(プロフ) - いつも更新楽しみに待ってます(´˘`*) とっても素敵な作品で 表現の仕方やらなにやら真似したくなっちゃいます(´∇`) 切なすぎて時々泣きそうになります。頑張ってください!!! (2019年8月12日 16時) (レス) id: 1d0b48d693 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - 摩耶さん» コメントありがとうございます!切なくしすぎて私自身も心が痛いです…笑 (2019年8月2日 0時) (レス) id: 4ef344cc0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:米 | 作成日時:2019年7月18日 19時