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「 … 」
「 … 」
長い沈黙のまま、気まずさが増していくだけ
外を眺めているスンチョルを見つめてみる
どうしてそんなに綺麗な目をしているんだろう
同じ景色を見てるはずなのに、こんなにも違ってる
「 スンチョルは今幸せ? 」
「 ん? 」
「 幸せにしてる?」
" 幸せ "
そう言ってくれたらもう終わり
スンチョルが幸せなのが一番の願いだったから
「 …幸せ 」
「 そっか。よかっ... 」
「 じゃないって言ったら? 」
「 え、?」
「 幸せじゃないって言ったらどうする、A」
それだと困るんだよ。
私にはどうすることも出来なくて
これまで何かしたかと聞かれても、これと言ってない
「 それは… 」
「 嘘。幸せだよ 」
「 本当に?我慢してる事とかない?」
「 まあ、多少はしてるけど。俺は大丈夫 」
「 よかった、」
幸せだと言ってくれたスンチョル
それ以上は何も話そうとしなくてお互い黙り込む
本当の本当に幸せでいるのか、一言だけじゃ
心の奥底の気持ちなんか読み取れないけれど
「 Aは?」
「 …幸せだよ 」
観覧車一周回るのがこんなに早いとは思わなかった
歯切れの悪いままこの話は自動的に終わってしまい
スンチョルの少し後ろをついていく
「 ごめんA。戻って来いって…」
「 お父さん?」
「 うん。俺から誘っておいてごめん 」
「 ううん。楽しかったよ、ありがとう」
「 ごめん 」と言って走り去っていくスンチョルの後姿
どんどん小さくなっていく背中を見ながら
堪えていた涙が零れ落ちてくる
「 やだな、こんな所で 」
私がスンチョルを幸せにさせてあげたかった
無力ながら何か出来ないかと一生懸命だった
一緒にいて笑ってくれる時間がすごく大切で
本当に一生懸命だった
他の子を想いながらの幸せがこんなに辛いなんて。
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「 みーっけ 」
そして貴方はどうしていつも
こんな時に限って私の前に現れてくるの
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米(プロフ) - アユさん» すぐに飛んできてくれてるんですか!? 有難い…夜中更新が多くて申し訳ないです涙 大量に書き溜め中なのでもう少しお待ちください♪ コメントありがとうございます! (2019年9月1日 11時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
アユ(プロフ) - いつも更新される度すぐに飛んできて読んでます!スンチが好きすぎる…更新頑張ってくださいね! (2019年9月1日 0時) (レス) id: 9c8e9d59d3 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - さささ。さん» ありがとうございます!!私もさささ。さんの作品読ませてもらってます!真似したくなるだなんて…光栄すぎます!!お互い頑張りましょう!! (2019年8月14日 9時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
さささ。(プロフ) - いつも更新楽しみに待ってます(´˘`*) とっても素敵な作品で 表現の仕方やらなにやら真似したくなっちゃいます(´∇`) 切なすぎて時々泣きそうになります。頑張ってください!!! (2019年8月12日 16時) (レス) id: 1d0b48d693 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - 摩耶さん» コメントありがとうございます!切なくしすぎて私自身も心が痛いです…笑 (2019年8月2日 0時) (レス) id: 4ef344cc0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:米 | 作成日時:2019年7月18日 19時