おまけすんちょる3

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ただ人と喋るだけでも、時間が経つのは早い


嫌な事をする時間は物凄く長く感じるというのに
ここまで来ると、それすら早く感じてしまう。









｢ Aは卒業式出るの？ ｣


｢ 卒業式？｣


｢ いやほら、単位とかで留年とか...｣


｢ そうなっちゃうかもね｣






嘘でも出るとは言えなかった。

出来るなら、私も皆と卒業式に出たいのは山々
おめでとうって言って、言われたい








｢ またまた！どっちにしても盛大に祝うね！｣


｢ テヒョンも卒業でしょ｣


｢ 俺大学行ってないもん｣


｢ え、そうだったの？｣


｢ 流石に学生しながら会社持つのは出来ないよ〜｣








器用じゃないし！ってそういう問題なのか。

ニコニコするテヒョンを前に疑問に思っていると
テーブルの上に置いていたスマホから音が鳴った




そこにはニュース速報と表情されていて
いつもはスワイプして消すのに、間違えて押してしまった







｢ … ｣






スンチョルが社長として会社を支えていくこと
スンチョルとサランさんが婚約すること

この2つが大きく記事にされていた。







｢ 何見てるの？｣


｢ ん？あ、何もない！弟からご飯要らないって連絡｣


｢ それで何で寂しそうな顔すんの？｣







寂しい顔なんかしてない。

この記事が公になるずっと前から、このこと全部
知っていたし本人からも聞かされていたんだから。







｢ 寂しい顔じゃなくて、怒った顔の間違いだよ
せっかく作って来たのに。本当何なのよ｣


｢ …あ、そうなんだね｣


｢ そうそう！｣








公になったら、後戻りは出来ないだろう。

それでもいいとスンチョルが決めたのだろうか




今の状況が、スンチョルにとって居心地がよくて
ちゃんと笑える幸せな環境なのだろうか。




私がいない環境が居心地がいいとわかっていたなら
どうしてあの時、早く教えてくれなかったの









｢ 沢山作ったのにあの馬鹿｣


｢ ねえ、本当に怒ってる顔？それ｣


｢ 怒ってるよ｣







どうして私が邪魔な存在なのかもわからないのに

何も言えなくて、大人しく指示に従って




哀れすぎて話にならない。









｢ 泣くほど怒ってるんだ ｣




｢ スンチョルに ｣









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