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「 …遊園地? 」
スンチョルと一度来たことのある遊園地
来て欲しい所があるとこれでもかとお願いされて
首を横に振ることが出来なかった。
なぜ遊園地なのかはわからないけれど
「 そ、遊園地 」
「 どうしてまたここに…」
「 人が多いの嫌って言ってたな。貸し切る?」
「 いやいやいや!平気!」
「 鬱陶しかったら言って」
「 は、はい…」
普通に接してくるスンチョル
一緒にいることで辛くなっていくのは私自身なのに、
それでもどこかで居心地の良さを感じてしまって
きっとそれはスンチョルだからなんだけど。
「 何乗る?」
「 な、何乗る?」
「 Aが好きなのでいいよ 」
「 私が好きなの…あれとか?」
「 どれ?まさかジェットコースター…?」
誰かがくれた最後の思い出作りなのかもしれない。
どこに行っても忘れない大切な思い出
「 あー怖い?」
「 こ、怖い?絶叫とか全然余裕」
「 そ?なら早く行こ 」
「 …余裕。うん、大丈夫 」
一緒に乗ったジェットコースターとかコーヒーカップとか
今日のことスンチョルの中でどんな思い出になるんだろう
思い出にすらならなくても、私の中では大切な宝物になる。
これが本当の最後なんだろうな。
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「 A、ここ入ろ 」
「 …お化け屋敷?」
「 怖いならやめとく?ゴーカート乗る?」
「 …馬鹿にしないで。怖くないこんなの」
ほとんどのアトラクションを制覇していって
最後に残っていたお化け屋敷と観覧車
お化け屋敷は単に怖いから避けて歩いて
観覧車は二人きりの空間がきついから駄目
それなのに
“ 助けて...”
「 むっ!むりむりむり!!!」
「 ちょ、びっくりするって 」
“ 一緒に遊んで… ”
「 だっ嫌だ嫌だ嫌だ!!!」
「 まじかよ… 」
怖くて無意識にスンチョルの手を掴む
その手を何度離さないでと願っただろう
届くことのない願いを何度も何度も心で叫んで
「 …ふぅ 」
「 A、手が…」
繋がれたままの手を離そうとするスンチョル
わざと力を込めて離れないようにしてみるけど
かなうわけなくて簡単に解かれてしまった。
こんなことしちゃいけないのはわかっているけど
告白出来ないまま終わってしまうこの恋が
少し可哀想だったの。
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米(プロフ) - アユさん» すぐに飛んできてくれてるんですか!? 有難い…夜中更新が多くて申し訳ないです涙 大量に書き溜め中なのでもう少しお待ちください♪ コメントありがとうございます! (2019年9月1日 11時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
アユ(プロフ) - いつも更新される度すぐに飛んできて読んでます!スンチが好きすぎる…更新頑張ってくださいね! (2019年9月1日 0時) (レス) id: 9c8e9d59d3 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - さささ。さん» ありがとうございます!!私もさささ。さんの作品読ませてもらってます!真似したくなるだなんて…光栄すぎます!!お互い頑張りましょう!! (2019年8月14日 9時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
さささ。(プロフ) - いつも更新楽しみに待ってます(´˘`*) とっても素敵な作品で 表現の仕方やらなにやら真似したくなっちゃいます(´∇`) 切なすぎて時々泣きそうになります。頑張ってください!!! (2019年8月12日 16時) (レス) id: 1d0b48d693 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - 摩耶さん» コメントありがとうございます!切なくしすぎて私自身も心が痛いです…笑 (2019年8月2日 0時) (レス) id: 4ef344cc0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:米 | 作成日時:2019年7月18日 19時