76 ページ26
.
SC SIDE
突然かかってきた電話
お前に話がある。それだけ冷たい声で言われ
一瞬で音をなくしたスマートフォン
父親が俺を呼ぶ時、だいたい何かあるんだ。
｢ 失礼します｣
｢ そこに座りなさい｣
久しぶりに帰ってきた大嫌いな家で
父親と二人きりの空間。吐き気がしそうだ
｢ スンチョル、家に帰って来なさい｣
｢ なぜですか｣
｢ お前にはこれから、色々してもらう事がある｣
｢ …また約束を破るつもりですか｣
大学を卒業するまで自由にしていい
そう言ったのは目の前にいる父親で
一人暮らしを勧めたのもこの人だ
｢ 約束？そんなのお前とした覚えはない。
もうマンションは解約してある。何を言っても無駄だ｣
感情のない冷めた目で俺を見る父親
どこまでも自分勝手だ
｢ 父さん、まだ卒業までに時間があります。
自由にしていいと言ったのは貴方です｣
｢ 今そんな事を言ってる暇ないのはわかってるだろう｣
｢ それは貴方の問題じゃないんですか？｣
会社を危なくさせたのはこの人で
立て直すために焦ってるのはわかる。
それに、俺の結婚が万が一無くなれば
この人の会社が倒産することも。
｢ お前を自由にさせておく時間はない｣
｢ … ｣
｢ アルバイトも辞めなさい｣
｢ え…なぜそれを｣
バイトの事話した覚えないのに
｢ 調べた。金には困ってないだろう
アルバイトする必要がどこにある？｣
｢ 何もかも奪うんですね、｣
｢ 何れにしても手放す物がお前には沢山ある｣
調べた
これをあの人の口から聞いた時
何もかも終わりだと思っていた。
どこまで知っているのだろうか
Aの事まで辿り着いてないだろうか
｢ 息子を調べるんですね。貴方は｣
｢ 当たり前だ。逃げられると困るからな｣
ここで、少しでもこの人に反抗したら
本当に何もかも調べ上げるだろう。
クォンAという人間が俺にとって
どんな存在なのかも知られる事になる。
｢ わかりました。貴方の言う通りにします｣
この人にAを知られる事だけは避けたい
どんな傷つけ方されるかわからないから。
.
.
.
｢ 何してんだろ、俺｣
このまま君と逃げられたら
どれだけ幸せだろう
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
米(プロフ) - ソンヒョンジュンは神さん» コメントありがとうございます！ もっと面白いと思っていただけるように頑張りますね！ （ヒョンジュンくん可愛いですよね…! (2019年7月17日 15時) (
レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
ソンヒョンジュンは神 - ほんとに面白い！！続きめっちゃ気になる！！ (2019年7月15日 22時) (レス) id: 2c301e69d6 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - エイサシさん» 米も、スンチョルくんが幸せになってくれる事を願っています… (2019年7月14日 22時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
エイサシ - クプス、、もう号泣です、、、 (2019年7月11日 22時) (レス) id: 9709de55c4 (このIDを非表示/違反報告)
米(プロフ) - よつばさん» 本当、あのパートは神だと思います笑 あの髪型がドストライクでして… 納得していただけて嬉しいです！ありがとうございます^^ (2019年7月8日 21時) (レス) id: 32ad3104a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：米
| 作成日時：2019年6月24日 21時
