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エキスパート ページ24

あれから約一ヶ月。まだまだ夏の暑さの居座る宿舎で、ミファはパソコンの画面と根比べでもしているように動かない。
「ミファ、何してるの」
「…あ、ナムジュニヒョン、なんかここ、上手くいかないんです」
イヤホンを片耳渡して聴かせたのは、ミファの作った曲。最近になってよく聴かせてくれるようになったそれは、大体安っぽい電子音で構成されていたが、メロディーとしては上質でかなり良く出来上がっている。
「そうか?言うほど変でもないけどな…。強いて言うなら、もう少し音を詰めた方がいいかもしれない」
「やっぱりそうですよね」
納得がいった彼は、傷だらけのパソコンのマウスを動かし、画面上の音符を動かしては再生、という作業を繰り返している。
「あ、また止まった」
「そろそろ買い換えたら?せっかくならソフトとかも買って本格的に作曲してみたらいいのに」
ほとんど手をつけていない親からの送金で、パソコンや音楽制作ソフトくらいすぐに買えるのだが、抵抗があるらしい。
「機械のことなら、ユンギヒョンに訊きな。詳しいから」
確かに、ユンギはとても機械に強くて、ミファもぶっきらぼうに見えても親切な彼に助けられている。
「ゆ、ユンギヒョン」
「ん」
「新しくパソコンを変えたいんですけど、どれがいいか分からなくて」
作業室にいた彼におずおず話しかけると、早速検索をかけ始める。
「これから使うことになるからスペックのいいやつ買ったら?この機種だと処理速度も早いし」
ユンギが勧めたものは、確かに高性能でその割には安かった。
「ソフトだったらこれがいい」
流石ナムジュンが言う通り精密機器にも詳しい彼に頼もしさを覚える。
「お前の音楽は高音質で聴くべきだ」
ほぼ中古の親が置いていったパソコンの、壊れかけたスピーカー。少し割れた音が鳴るそれを抱えたミファの頭をポンと叩き、椅子を反転させた。
「分かんなくなったら一人で解決するなよ、お前壊しそうだから」
「…はい」
冗談を言うユンギに少し口角を上げたミファ。宿舎に戻り、入浴後フリーズする画面に呆れつつ、やっと注文を確定し、それらが届くのを、手書きの五線譜に譜を散らしながら待った。

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テェギ(プロフ) - 柚木さん» 自傷の跡がめちゃくちゃすきです (2018年7月2日 19時) (レス) id: 59032997b8 (このIDを非表示/違反報告)
柚木(プロフ) - テェギさん» ありがとうございます私も愛してます愛してる世界... (2018年6月12日 14時) (レス) id: 1bbb38c60f (このIDを非表示/違反報告)
テェギ(プロフ) - 柚木さん愛してます愛してる世界 (2018年6月12日 7時) (レス) id: 59032997b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚木 | 作成日時:2018年6月11日 20時

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