9 蓮side ページ11
高校生の時。
イケメンだとかかっこいいとか、周りに女がまとわりついていることが日常だった。
外でも教室でも廊下でも。
唯一俺の逃げ場は屋上。それも建物の屋根の上。
ここなら誰も来ないし見つけてからは毎日のように入り浸った。
そこに現れたのがA。
フラフラと柵の方へ向かう彼女に気がついたら声を掛けていた。振り向いた彼女は感情を忘れたような顔をしていたけれど、その容姿はどタイプだった。
生きる理由がないと言った彼女に思わず告白をした。それも自分を生きる理由にしろだなんて。
でも割と本気だった。
付き合って少しして、彼女の生い立ちなどを教えてもらって驚いたと同時に感情のない理由などにも繋がった。
でもだんだんと笑うようになった。
俺が高校を卒業しても付き合い続けて、彼女が大学生になった年に同棲。そして卒業をしたら結婚することも決めていた。
両親にも挨拶はしたし、Aと俺の両親もすっかり実の親子並に仲良くなってた。
俺が大学を卒業する年にSnowManへの加入、その年の8月に念願のデビューが決まった。
Aも親も喜んでくれ、翌年1月に正式にCDデビュー。
SnowMan9人でのデビューを果たした。
Aもあと1年で卒業。
メンバーにはAのことも加入前から話してあって、結婚のことも了承を得ていた。
デビュー後も順風満帆で、CDはミリオンをたたき出したりSnowManは上々。
俺自身もドラマが決まったり毎日が忙しかったけど、家に帰ればAの作る美味しいご飯があって、ただいまって迎えてくれて幸せいっぱいの日々。
このままAが卒業したら結婚をして、将来は父親になって…
そんな矢先、卒業もあと少しと控えた頃、Aが体調を崩して寝込む日が続いた。
病院も行ったみたいだけど、熱から来る関節痛だろうとの診断。
だとしても、あまりにも続くことと、ベッドから起きられない日もあるAが心配で、オフに大学病院に連れていくことにした。
助手席でシートベルトをぎゅっと握って心配そうな彼女。
大丈夫じゃないことなんてわかるのに俺は
「A大丈夫？」
そんな声しかかけられなかった。
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na_chu(プロフ) - ヒロさん» コメントありがとうございます！他にも色々な接点を作っていくつもりなのでこれからも楽しんで頂けると嬉しいです！よろしくお願い致します！ (9月13日 22時) (
レス) @page33 id: 655d574789 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ(プロフ) - 何時も楽しく読ませてもらっています。阿部ちゃんの奥さんにはビックリしました。 (9月13日 21時) (レス) @page33 id: 27e2541af5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：na_chu
| 作成日時：2023年9月9日 13時
