花言葉のブーケ (ページ20)

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…ゆっくりと体を離すと、流星は嬉しそうに呟く。

流星「でもよかった。まさか、Aも俺の事好きでいてくれてたなんて、思わんかった。全然そんな素振り見せへんから」

…それは、流星が気づいてなかっただけ。

ほんと、どこまで鈍感なんだか。

A「…好きでもない人と、クリスマスなんかに2人っきりで過ごさないでしょ、普通」

流星「…それもそっか！(笑)」

“行こか”

って、彼が差し出してきた左手に
笑顔で頷いて右手を重ねることが出来るのは

…今では、私だけの特権だよね。

流星「わ、手冷た！」

A「流星が待たせたから。…てかさっき、流星のせいでツリー点灯の瞬間見れなかったんだけど」

流星「ごめんごめん！お詫びにもう一箇所いい所連れてくから！」

…どうやら彼は、お詫びをするのが好きなようで(笑)

美咲「ここよりもーっと素敵な所じゃないと許さないから！」

流星「うわープレッシャーやな…(笑)」

…本当は

貴方と一緒ならどこだっていいんだ。

こうして寄り添っていられることが
どれだけ幸せなことなのか気付けたから。

左手にサザンクロスの花束。
右手に流星の手。

…こんな幸せなことって、あるのかな？

流星「あ、ここの店でね、これ買ったの。サザンクロス冬は時期じゃ無いみたいでどこにも無くてさ～ほんと助かった…」

A「そうなんだ…」

“フラワーショップ～Hananiwa”とかかれた看板のオシャレな花屋さんには
たくさんの種類の花が並べられていて
店内では優しそうな店員さんが接客をしていた。

……店員さん。貴方が、私たちのサンタさんかな？

…なんちゃって(笑)

流星「…あ！あそこに見えるの何？綺麗！行こ！」

A「え！？ちょ……！」

…相変わらず振り回させてばっかりだけど、

この聖なる夜に

ずっと待ってたプレゼント、

…やっと、貰うことができました。

どんなに高価なアクセサリーなんかより

どんなに高級なコース料理なんかより

………私にとって、最高のプレゼントです。

サザンクロスの花言葉

願いを叶えて