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それから数時間が経ったあと
うるさく鳴る彼の携帯のアラーム音。
音が止まったと思うと目の前から彼の温もりが消えたのがわかった。
私を起こさないよう極力物音を立てずに準備を進める彼の背中を見つめる。
きっと彼はまだ、私が起きていることに気づいていない。
ゆっくり私に近づく気配がしたので、慌てて目を閉じる。
『…またね、』
そう言うと彼は優しく私の手を握り、こめかみにそっとキスをした。
行かないで
あと少し
もう少しでいいから
一緒にいたい
気づいたら私は握られていた手をぎゅっと握り返してしまっていた。
『ふふ…起きてたんだね、』
彼の声にゆっくり目を開ける。
『…行っちゃうの？』
空いてる方の手で彼が優しく髪を撫でた。
『そんな顔で言われたら行かないよって答えたくなっちゃう。』
『行かないよって答えて…』
『…行きたくないよ。』
『ん〜やだ…ジミナ〜』
『ははっ、赤ちゃんみたい、ほんと可愛いなぁ』
『赤ちゃんじゃない…』
髪を撫でる手は本当に優しくて、また眠気が襲ってくる。
『次は…いつ？』
『ん？』
『次ジミナと会えるのは…いつなの…？』
『…すぐまた会えるよ。』
優しく微笑んでおでこと、瞼と鼻と、唇にそっとキスをしてくれる彼。
『ん…』
彼が最後に唇にしたキスが思っていたよりも長くて、空気を求めようと少しだけ口を開いた隙に、彼の熱を持った舌がゆっくりと入ってきて、そんなキスは久しぶりで、少しずつ鼓動が早くなる。
1回唇を離して、お互いの鼻と鼻が触れている距離で彼はゆっくりと私に跨る。
『え…？ジミナ…？』
『…なんか我慢できなくなっちゃった。』
そう言うともう一度甘ったるいキスを始めて、そのまま腰を撫で始めた彼。
キスが苦しくて、ぎゅっと彼の服を掴んだその手はすぐに彼の指が絡まって、変な気持ちになってしまう。
『1回だけ…しよ？』
耳元で聞こえた彼の甘くて少し掠れた声に頷くと、目の前で彼が笑ったのがわかる。
ブーッ、ブーッと鳴り響く彼の携帯。
『ん…っ、ジミナ…携帯…』
『…そんなのいいから…』
彼は何度も言う。
『ソユナ…愛してる…本当に、愛してるよ…』
その度に私は
嬉しいはずなのに苦しくて、
毎回涙が溢れそうになる
『私も、愛してる…ジミナ…っ、』
1回でも彼がAって呼んで、愛してるって言ってくれたら、どんなに幸せだろうと。
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Caesar(プロフ) - 最高！！最高です！まず何より、ジミンとの出会いのところからストーリーがリアルで実際にありそう、って簡単に想像できるし、留学生のつかの間の恋、っていうシチュエーションがスパイスになってて、内容をより緻密なものにしてると思います。本当にただただ脱帽です (2022年10月14日 13時) (
レス) @page4 id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
mii - 作者さんの文章能力が凄すぎて（言葉の工夫の仕方？とか）とても感動する作品でした😭 表現の仕方とか美しくて泣きました😂 (2021年11月29日 2時) (レス) @page50 id: c1d26c370e (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - 反日でも仕方ないよなって思っちゃうやっぱり、素敵な作品でした！ (2021年9月29日 14時) (レス) @page50 id: ddd3529158 (このIDを非表示/違反報告)
みう - これで読むの5回目です。BTSに会いたい・・・ (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 私はジミンがすごい大好きで夢小説わ見るとすごい楽しくなりました。私も韓国人だったらと思いましたまた書いてくれると嬉しいです。泣きそうでした。けど泣きました。 (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと
| 作成日時：2017年8月31日 1時
