＊３８D-4 ページ38
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その日は、たまたま1人で帰ろうとしていた。
自然と歩く足は早くなる
のは、彼がすでに家で待ってくれているから。
『夜まで空き時間ができたから帰るね。』
講義を受けていたときに届いた彼からのこのメッセージは自然と私を笑顔にさせた。
少しでも多く一緒にいたい
帰ったら何をしよう？
何を話そう？
帰ってからのことを想像して、彼と会えることを想像して、今すぐにでも走り出しそうなほどだった。
近道をしようと人通りの少ない路地裏を歩いていたときのことだった。
『どこに行く気？』
急に肩を掴まれ視界に数人の女の人が入ったと認識できたところで、私の記憶は途絶えた。
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『ん…』
次に目が覚めたとき、そこは寮でもなく、彼と住んでいるマンションでもなく、全く見覚えのない部屋の一室。
『ここは…？』
身動きを取ろうとしたとき、言うことを聞かない身体に違和感を感じた。
どこかもわからない部屋の椅子に座らされ私の身体はロープで繋がれていた。
『なに…これ…っ』
ただ事ではない雰囲気に、命の危険を感じ、じんわりと手の中には汗が滲んだ。
『目が覚めたみたいね、』
急に聞こえた声に驚き声の先を見ると、全くと言っていいほど見覚えのない女の人数人が私を囲む。
今まで感じたことのない恐怖に身は震え、声など出す勇気はない。
『あんた…ジミナの恋人なんだって？』
『え…っ、』
『しかも…日本人のくせに、韓国人だと嘘までついてるらしいじゃない？』
『ま…って、どうして…っ』
彼女たちは、俗に言う彼のサセンなのだろうか。
彼女たちの腕や手の甲など、体の至る所が彼の名前の形に傷つけられていた。
迫る彼女たちの狂気に私の頭は真っ白になった。
『…私たちがジミナのことで知らないことがあると思う？』
『あー、ジミナ可哀想、こんなクズみたいな日本人に騙されてるなんて…そんな悪い日本人には、罰を与えてあげないとね…』
パシッ
という音と同時に私の視界は揺れた。
ああ、今私、殴られたんだ。
そう認識してからはもう、抵抗すらできないほど私は彼女たちの言う ” 罰 ” を受けた。
『あんたもジミナのこと好きなんでしょ…？だったらその証拠を作ってあげる…』
どれだけ身体に痛みを感じたかもうわからなくなり、口の中は血で充満していたそのとき、彼女たちのうちの1人が話し出した。
『証、拠…？』
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Caesar(プロフ) - 最高！！最高です！まず何より、ジミンとの出会いのところからストーリーがリアルで実際にありそう、って簡単に想像できるし、留学生のつかの間の恋、っていうシチュエーションがスパイスになってて、内容をより緻密なものにしてると思います。本当にただただ脱帽です (2022年10月14日 13時) (
レス) @page4 id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
mii - 作者さんの文章能力が凄すぎて（言葉の工夫の仕方？とか）とても感動する作品でした😭 表現の仕方とか美しくて泣きました😂 (2021年11月29日 2時) (レス) @page50 id: c1d26c370e (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - 反日でも仕方ないよなって思っちゃうやっぱり、素敵な作品でした！ (2021年9月29日 14時) (レス) @page50 id: ddd3529158 (このIDを非表示/違反報告)
みう - これで読むの5回目です。BTSに会いたい・・・ (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 私はジミンがすごい大好きで夢小説わ見るとすごい楽しくなりました。私も韓国人だったらと思いましたまた書いてくれると嬉しいです。泣きそうでした。けど泣きました。 (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと
| 作成日時：2017年8月31日 1時
