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『も…もしもし、』
『…ソユナ？ごめん、俺だけど』
『うん、』
『…なんかソユナの顔写真付きのカードみたいなのが車に落ちててさ、』
『あ…っ、』
『なんか日本語？みたいなの書いてあんだよね、俺よく読めないからとりあえずジミナに』
『だっ、ダメ！！』
『わ、びっくりした急に大声出すなよ…』
『あ…ごめん、で、でもジミナには渡さないでほしい…』
『え…じゃあこれどーすんの？てかこれ何？なんで日本語書いてあんの？』
テヒョンの容赦ない質問に私はなんて答えていいかわからなくなってしまった。
『…もしもし？ソユナ？おーい？』
もう、黙っているのも時間の問題かもしれない。
『ごめんテテ、あともう1回だけ会えないかな』
『はぁ？まじで言ってんの？俺あのあとジミナに殴られてんだよ？』
『どうしても！話しておかなきゃならないことがあるの…』
『ジミナにじゃなくて？俺に？』
私はテヒョンに打ち明ける決心をした。
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『もう今日は車走らせたまんまで悪いけどこの状態で話聞きます』
『はい』
『怪しまれないためにジミナにはジョングガに頼んでメシ食いに行ってもらってます』
『…はい』
『なのであいつらが宿舎に帰ってくる前に俺は宿舎にいないといけません』
『わかった、手短に話す。』
『まぁこれが終わったら連絡するってジョングガには言ってあるからそれまで頑張ってもらうけどなるはやでお願いします』
ぎゅっと握りしめた手の中には少しずつ汗が滲む。
信号が赤になり、止まった車内は見事な静寂に包まれた。
『…あのね、』
『ん、』
『…私…っ』
『うん』
『韓国人じゃなくて、本当は日本人なの。』
『………え？』
『黙っててごめん、悪気はなかったの、ただ、本当に、』
『え、まじで言ってんの？ちょっとごめん待って』
そう言って車はひと気のない路地裏に停車した。
『まぁ顔は日本人っぽいなとは思ってたけどさ』
先に口を開いたテヒョン
『テテが拾ったそのカードは私が通ってる大学の学生証なの。今私は日本人の留学生として韓国に来てる。あの家にもずっといるわけじゃなくて、ジミナが帰ってこれる日以外はずっと寮で暮らしてる。』
『……まじか』
テヒョンは口をあんぐり開けたまま私を見つめる
『…ジミナはそのこと、』
『…まだ知らない』
『…あいつ、その、言いづらいんだけど』
『反日…でしょ？』
『あ、知ってたんだ』
知らないわけない
あの日、面と向かって言われたのだから。
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Caesar(プロフ) - 最高！！最高です！まず何より、ジミンとの出会いのところからストーリーがリアルで実際にありそう、って簡単に想像できるし、留学生のつかの間の恋、っていうシチュエーションがスパイスになってて、内容をより緻密なものにしてると思います。本当にただただ脱帽です (2022年10月14日 13時) (
レス) @page4 id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
mii - 作者さんの文章能力が凄すぎて（言葉の工夫の仕方？とか）とても感動する作品でした😭 表現の仕方とか美しくて泣きました😂 (2021年11月29日 2時) (レス) @page50 id: c1d26c370e (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - 反日でも仕方ないよなって思っちゃうやっぱり、素敵な作品でした！ (2021年9月29日 14時) (レス) @page50 id: ddd3529158 (このIDを非表示/違反報告)
みう - これで読むの5回目です。BTSに会いたい・・・ (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 私はジミンがすごい大好きで夢小説わ見るとすごい楽しくなりました。私も韓国人だったらと思いましたまた書いてくれると嬉しいです。泣きそうでした。けど泣きました。 (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと
| 作成日時：2017年8月31日 1時
