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元々その辺にいるファンのうちの1人だった私が、彼と恋人同士になったきっかけは、今から2年も前のこと。
サイン会に行ったときのことだった。
当時ジミンではなくテヒョンのファンだった私。
彼らの話す言語を通訳なしで理解したいと思い、韓国語を独学で勉強し、地元の韓国料理屋さんでバイトも始めた。
夫婦で経営しているその店主はもちろん奥さんも韓国人だったため、発音等はそこで教わった。
日に日に彼らの言葉が聞き取れるようになり、日常会話はそこそこにできるようになった頃、私はサイン会へ行くことを決心した。
それが、彼との出会いだった。
『こんにちは〜！』
『こ、こんにちは…っ』
『はは、緊張してますか？サイン会へくるのは初めて？』
ジミンの次がテヒョンだったからっていう意味での緊張だったと思うんだけど、ニコニコニコニコしている彼を見ていたらなんだかその緊張も和らぐ気がした。
『はい、初めてです…』
『わぁ、嬉しいな〜、ふふ、本当に顔真っ赤。』
ずーっと逸らす雰囲気のない彼の視線に、なんだか段々心の奥がざわついてきた気がした。
彼から一方的に握られていた手にはじわじわと汗が滲み、気まずくなって一瞬手を離そうとしたそのとき。
『…どうして？』
ニコニコしていた表情から急変し、俯く私の顔を覗き込むようにして彼は顔を近づけてきた。
離そうとした手は一瞬でまた掴まれ、握り方を変えてそのまま彼は指を絡ませる。
心臓が、ドクンと大きく音を立てた。
『あ…て、手汗が…っ』
耐えられなくて顔を背けても彼はもっと距離を縮めて覗き込んでくる。
『…困ったな、本当に可愛い。まだ僕たち出会って数分しか経ってないのに…』
そう言って急に黙り込んだ彼。
何が起きているんだろうとそっと顔を上げると、待ってましたと言わんばかりに目を向けた彼とバチっと視線が交わる。
『ふふ、好きになっちゃいそう。』
それだけ言うと彼はいたずらに笑った。
『…なんか最後に言っておきたいことある？』
もう次のメンバーにうつらないといけない時間になり、彼が私に問いかける。
その頃には私はテヒョンが次だということも、テヒョンに言うつもりだったセリフも夢見た会話も全て忘れて、
『好きです…』
と、ジミンの目を見て言っていた。
『…僕も。』
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Caesar(プロフ) - 最高！！最高です！まず何より、ジミンとの出会いのところからストーリーがリアルで実際にありそう、って簡単に想像できるし、留学生のつかの間の恋、っていうシチュエーションがスパイスになってて、内容をより緻密なものにしてると思います。本当にただただ脱帽です (2022年10月14日 13時) (
レス) @page4 id: 0b14e887c8 (このIDを非表示/違反報告)
mii - 作者さんの文章能力が凄すぎて（言葉の工夫の仕方？とか）とても感動する作品でした😭 表現の仕方とか美しくて泣きました😂 (2021年11月29日 2時) (レス) @page50 id: c1d26c370e (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - 反日でも仕方ないよなって思っちゃうやっぱり、素敵な作品でした！ (2021年9月29日 14時) (レス) @page50 id: ddd3529158 (このIDを非表示/違反報告)
みう - これで読むの5回目です。BTSに会いたい・・・ (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
みう - 私はジミンがすごい大好きで夢小説わ見るとすごい楽しくなりました。私も韓国人だったらと思いましたまた書いてくれると嬉しいです。泣きそうでした。けど泣きました。 (2021年8月27日 22時) (レス) id: 9b0cace171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いと
| 作成日時：2017年8月31日 1時
