愛のカタチ j.y 3 (ページ2)

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有「あ、出てきた。」

社長が結婚するためのお披露目式なんだって。

やっぱり凄いな…

『綺麗な人ね…』

『ほんと、美男美女だわ…』

『やっぱり、田村さんはお門違いだったね。』

『確かに(笑)』

周りからそんな声が聞こえる。

確かに私はお門違いだった。社長の隣に立てる人間じゃなかった。

隣の有香は、何も言わないでいてくれた。

写真で見た奥さんは、やっぱり綺麗で。

私なんか、愛されるはずないって思った。
やっぱり、遊ばれてたんだよね。

あの日も、今までも。

見つめあって笑う二人はそれは綺麗で。

おとぎ話に出てくる王子様とお姫様みたいだった。

私なんかが悔しがるのがおかしいくらい。

『あの方、性格も良いみたい。どこかの誰かさんみたいにキャンキャン吠えないわよ。』

『なんで知ってるのよ。』

『あの子、知り合いの友達なのよ。よく気づく子でね…』

『そりゃお似合いだわ…』

心配しなくても大丈夫だったね…

会長も、社員さんも顔が幸せそう。いろんな人を幸せにできる人じゃん。

ふと、社長の顔を見た。

なんで…なんで目が合うの？