浦島坂田船のシェアハウス。 (ページ16)

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ー志麻sideー

せ「志麻君？どうしたんですか？」

志「坂田が飲んでくるって・・・」

せ「え？さかたんが？」

俺らが驚くのも可笑しくはない。

俺らん中で一番酒に弱いのは坂田だった。

それに、酒を美味しいと思ったこともないらしい。

そんな、坂田が・・・

志「うらさんって、今日車で行ったっけか？」

せ「軽乗っていきましたよ。」

志「帰りもどうせ、逃すんだろうな。

　うらさんに連絡入れとこ。」

LINEを起動し、うらさんに坂田が飲みに出て遅れることを伝えた。

４分後、返事がきた。

浦「オフィスの近くの駅辺りに一応待機してる。」

いっつも坂田は上司に飲みに誘われるたびに

途中で帰ってくるか、断るかしている。

でも、今日は断らなかった。

浦「ただいまぁ！！助けて！」

玄関で声を荒げるうらさん。

どうやら、坂田を見つけるなり帰って来たらしい。

せ「どないしました？」

志「そんな叫ばんでも、聞こえるっちゅーねん。」

坂「う・・・ぁ・・・？ん、ぁ・・・」

うらさんは坂田を抱いていた。

それを見かねたセンラさんがうらさんから坂田を受け取る。

せ「・・・よいしょ、っと。」

志「もう、出来上がってるやんけ。

　無理ばっかしよって、こいつは。」

坂田は顔を真っ赤にし、トロっとしている。

センラさんと二人で坂田をベットに寝かせる。

志「この調子じゃ、３０分もせんで起きるな。」

せ「あ、よだれ・・・」

ティッシュで口周りを拭く。

一瞬、お酒の匂いがした。

志「こいつ酒くっさ。」

せ「下、いきましょうか。」

リビングでは、うらさんがぼーっとしていた。

俺らが近づいてぼそっと呟いた。

浦「あいつ、こんなこと無かった。」

志「ぜってーなんかあるはず。」

せ「さかたんですもん。」

俺らは起きてくるであろう坂田のことを考えて

まだ起きていることにした。

あれから４０分を過ぎた。

坂「・・・っ！！！！」

口を押えてドタドタと坂田が階段を降りてきた。

もちろん、トイレ直行。

坂「うぇっ・・・・ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾊｯ！・・・うぅ・・・」

浦「泣くな、泣くなって。辛くなっからさ。」

そういって、うらさんは坂田の背中をさする。

センラさんは水や薬を用意しに行ったのかいなかった。

俺はなんとなく布団をリビングのソファに持ってきた。

坂「あ、まーし、ありがと・・・」

吐くのに体力を使い切ったようで、坂田は

そのままソファに倒れこんだ。