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「あの、先生に聞きたいことが」
「ん?なんだ?」
柊が彼女の言葉を聞き返すと
ゆっくりと答えるA
「その………みんなは元気ですか?」
「あぁ、何とかな。
でもこの状況が普通じゃないからな」
「まぁ、そうですね………」
その後、しばらく沈黙が続いていたが
先に口を開いたのは柊の方で。
「アイツのこと気になってるんだろ」
「え?」
「これでも
一応、お前たちの担任だからな。」
そう言った柊の表情は
この数日間で見せた狂気的なものではなく
どこか柔らな雰囲気である。
「先生にひとつお願いがあります」
「………言ってみろ」
「私から直接言えないので
先生の口から伝えておいてください。
"自分を責めないで"って。」
電話越しの彼女は
すすり泣いているようにも感じる
「分かった。」
柊はそう告げると電話を切り
再び、目の前のモニターを見始める
「"自分を責めるな"か………」
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作者名:まいにちねむい | 作成日時:2019年2月21日 14時