ん？トリップした？【ぬら孫】2 (ページ8)

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47話ページ8

『け、かいん…目、みえる、か?』

「え、あ、うん。少しずつやけど…」

柊はそれを聞き、自分の番傘とゆらの傘を持った。

『そか、なら、俺は、帰る、な…』
-本気でヤバイ…少しは止血出来たけど急いで家に帰ろ…病院いけねーな

「1人で帰る気かいな!──!?」

ゆらの目が見えるようになると柊の姿は無かった。
変わりに自分の側に傘があった。

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-痛みを消してるのにふらふらする─早いとこ家に着かない、と、アレ?俺、倒れてる?あ、ヤバイ地面だぶつかるな…

そこで柊の意識はシャットアウトした。

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その頃、リクオ達は柊を探していた。

「若!!あそこに誰か倒れています─!?」

そこには道の端でうつ伏せになり血だらけで倒れている柊がいた。左手には鞘に入った竜月を持っており、傘は道に転がっていた。

「柊!?おい、しっかりしろ!!」

「若!急いで本家に運びましょう!!」

「俺は先に鴆様を呼んで参ります!!」

三羽鴉は鴆と本家に連絡をしに行った。
リクオは柊を横抱きにして持ち上げると自分の手がすぐに柊の血で真っ赤に染まった。
それを見て顔をしかめたが急いで本家へ向かった。

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「鴆!!」

リクオが帰ってくると大声を出したので本家にいる妖怪は何事かと思い帰ってきたリクオを見た。

「おい、リクオ!柊は…!?」

鴆は奥からリクオの声がした方へやってきた。するとそこには柊がリクオに横抱きにされていたが、何より驚いたのが雨水に血がにじんで床に垂れているのではなく、雨水を関係無しに全身から血を流していた事だった。

「急いで部屋を用意して運べ!!」

鴆は指示を出し、自身は必要な物をとりに行き治療を始めた。

「若!せめて着替えて下さい!!風邪をひかれます!!」

柊の入った部屋の前で帰ってきたときとかわらずに濡れたままのすがたをして動かずにいたリクオに氷麗が声をかけた。

「いや、いい。」

「よくありません!」

着替えようとしないリクオに氷麗が怒鳴った。

「っざけんな!オメーは柊が心配じゃねーのかよ!!」

「心配ないわけじゃないですか!!でも…もし今若が倒れたらどうするんですか!!」

リクオが氷麗の方を向くと目に涙を溜めた氷麗がいた。

「悪い、言い過ぎた…」

「いえ…」

リクオが自分の失言に気付き氷麗に謝った。

突然、柊のいる部屋の戸が開き鴆が出てきた。