ん？トリップした？【ぬら孫】2 (ページ3)

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42話ページ3

柊は頭で考えていた事をリクオ達に話した。
祠や神社が多いのは清継が言っていたし土地神の事は前に花開院が話していたので多分あっていると思う。

「三羽鴉、土地神の近くを重点的に当たれ」

「はっ!」

三羽鴉はリクオが命じると飛んでいった。

『…じゃあ俺はそろそろ病院いくから─』

そう言ってリクオ達に背を向けると後ろから抱きしめられた。

『…どうしたんだよ』

「…なんか消えちまいそうだったからよ…」

柊はリクオに抱きしめられていた。

『…何言ってんだよ、こんなときに…大体何で俺が消えるんだよ、縁起でもないこと言うなよな!』

リクオの腕から抜けて向かい合い笑って言った。

「そうだな…柊が消えるわけないか」

『ん、分かればよろしい!─じゃあ行くわ』

柊は病院へ走って行った。

「若…」

その様子を側近たちは不安げに見ていた。

「…行くぞ、てめーら!!」

===

柊は病院の近くまで来ていた。

-つけられてるな…

少し前からつけられていたので行き先を病院から病院の近くにあり人がほとんど来ない空き地の様な廃墟に変えていた。屋根もある。
狙いがわからない以上、病院に向かえば危険が及ぶ可能性があったからだ。

柊は目的地に着くと足を止めた。

『何か用?』

するとリクオに宣戦布告をしてきた2人が出てきた。

「気付いてたんだね」

『分かる様につけてきたのはそっちだろ?』

柊は犬神に睨まれたが気にせずに平然としていた。

「まぁね…実は君に話したい事があってね。」

『話?…なに』

柊としてはすぐに病院に行きたいのにこの2人を連れて行くわけにはいかないので取り合えず聞くことにした。

「僕は─四国八十八鬼夜行を束ねる者、そして八百八狸の長を父に持つ者、妖怪・隠神刑部狸…名を玉章。そしてこっちが幹部の犬神。君は?」

『龍崎柊。』

「よろしく、柊くn『龍崎』…龍崎君。」

『…』

柊は何故よろしくしないといけないのか分からなかったので返事はしなかった。

「お前、無愛想ぜよ…」

『何故よろしくしないといけない?それが分からなかったから何も言わなかっただけだ。それに無愛想なのは仕方ないだろ?』

敵なのだから…とは言わなかったが犬神はそれを理解したようだった。

「…君は奴良組かい?」

玉章が目を細めて柊を見た。

『違う』

「なら…僕の八十八鬼夜行に入らないかい?むしろ入ってほしい。」

柊は予想外の言葉に驚いていた。だがそれは犬神も同じだった。