数分の夏の恋 ページ15
夏にする恋ととても熱い。でもこの熱さは心地が良い。
家に帰ったらお兄ちゃんに話そう。
好きな人と一瞬だけ繋がれたって
「随分と嬉しそうな表情ね。A」
『……お……母さん…』
玄関を開けると、何処か出掛ける途中だったのか靴を履こうとしている母がいた。
後ろには
「仕事が1つ減ったわね…。
貴女には今日から毎日17時までに帰宅することと、クラスメイトと会話することを禁止します」
「ま、待ってよ母さん！
それは無いんじゃ…」
「雷は黙ってて。関係ないことよ」
なんで急にそんなことを……？
今までは何も言わなかったのに
「轟を超えろと言ったのに、どうして仲良くしてるのかしらね」
『！』
見られてたんだ………今日のこと……………。
…ううん、今日だけじゃないかもしれない………。
こうなることを予想して、敢えて何も言わなかったんじゃ………
「いい？
貴女は誰より、オールマイトや轟よりも強いヒーローになる責任がある。義務がある。
あんな子と仲良くするのはやめてちょうだい。
子供じみたことは今日限りで終わりにしなさい。
それから」
母は私の鞄を奪い取り中から轟くんからのプレゼントを取り出す。
そして箱から出して蝶の飾りをの部分を引っ張り、壊してしまう
「こんな安モノ、貴女には似合わない。
髪飾りが欲しいなら後で買ってあげるわ。
雷。栄養の偏らない食事をAに食べさせてね」
「……はい」
……轟くんから貰った……初めてのプレゼント…。
明日から付けると、そう言ったのに……これじゃ付けられない…
「逆らえばまた教育を施そうかしらね」
『ヒッ！！』
教育。
それは教えて育てるのではなく、力で捩じ伏せ逆らえなくする暴力。
以前に味わった恐怖と苦しみが私の全身を包み込む
『……お母さん……。
1日だけ時間をください……。ちゃんと、彼に言いたいんです……』
「……いいわよ。勝手になさい」
母を憎んでいるのに、母に怯えている私はとても醜く弱者だ
「………A………」
『大丈夫だよお兄ちゃん！
お腹すいちゃった……、早くご飯食べよ！』
兄に嘘の笑みを見せる。
この臆病な性格を治せる日は来るのだろうか
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ヨシ - 一気に読みました！更新を楽しみに待ってます！ (2018年12月31日 18時) (
レス) id: 26236bbcfc (このIDを非表示/違反報告)
秋雨(プロフ) - 鈴木美妃さん» 嬉しいコメントありがとうございます！頑張ります！ (2018年8月17日 21時) (レス) id: c6df81b2b4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年8月17日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋雨 | 作成日時：2018年8月17日 17時
