今日もまた夢の中で【N】 ページ1
遠く遠く離れて行ってしまったキミの笑顔を思い出し、今日もまた眠りにつく。
君と夢の中で逢えればいいな…
そんなコトを毎日思ってキミにおやすみを言うんだ。
あれはまだ蒸し暑い夏の日のコト。
「…は？」
「だから…その…アメリカに行くコトにしたの。」
涙を瞼にそっと閉じ込めて今にも泣きそうなキミ。
「…嘘だろ？「冗談だよ！」って言ってまた笑うんだろ？」
「ごめんね…ごめん…」
服の裾をギュッと掴んでずっと下ばかり見てる。…キミはどんなコトを思ってんの？
「…いつ…行くんだよ。」
「…5日後…」
5日後って120時間？そんなモン足りねぇよ…
…願うならずっとずっとキミと一緒に居たかっ た。
オレらももう、そんな年だし。結婚して、子供産んでさ。…子供は二人欲しいかな。女の子と男の子。
そんで、じいちゃんばあちゃんになっても一緒にいよう。「愛してるよ」って毎日日課みたいに言えるような二人になろう。
「…仕事でアメリカに行くの決まって…行ったら会えなくなるの分かってるけど、分かってるのに…」
キミの瞳からどんどん涙の粒が零れていく。
オレはキミの手を握りしめたまま。
強く強く離さぬように。
「泣くなよ…」
「…ぅっ」
「余計離れたくなくなるだろ？」
オレも涙が零れそうになったけど、泣いたら全部終わってしまうような気がして。必死に閉じ込めた。
「…夢だったんだろ。そんなの応援してやるしかねーじゃん。」
「…っ」
「泣くなよ…A…」
「あーあ、どこでもドアがあればなぁ…」ってオレは冗談混じりに笑って見せた。
オレの精一杯の強がり。
オレはキミを強く強く抱きしめた。
まるで永遠を誓うかのように。
5日後キミは旅立った。
キミは泣いてんのか笑ってんのか分からない顔で「今までありがとう。…大好きだったよカズくん。」って綺麗に微笑んだ。
きっとそのときのオレは泣いてた。
ホントみっともねぇわ…
キミとは「さよなら」をする日がくるなんて思わなかった。この恋は永遠なんだって、キミじゃなきゃダメだって思ってた。
そんなオレの思いは全部全部オレの中から消えてった。
あの日オレは恋なんて永遠じゃないと知った。
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ハル(プロフ) - みかんさん» みかんさん！コメントありがとうございます！褒めていただきとっても嬉しいです。これからもいろんな曲をイメージしてお話を書くのでまた見に来てください！こちらこそお待ちしております！ (2017年3月22日 21時) (
レス) id: beaba0db54 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 初めまして！お話も拝見しました（＾ω＾）曲の世界観とお話が合っててよかったです！次の更新もお待ちしております(*^_^*) (2017年3月22日 21時) (レス) id: fdba65ec8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハル | 作成日時：2017年3月22日 18時
