爆豪くんってこんな人【爆豪勝己】 (ページ9)

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「何時でも優しい女だ。俺が好きになったのは…。」

振った女にこんな事を言ったのは、何時の事だっただろうか。

きっと中学1年の、まだまだ餓鬼の頃だったと思う。

「かっちゃん！」

なんて小さい頃から必ず隣にいた女。

大人しい割に世話焼きで、

本当は騒ぐのが苦手な癖に、

無理をして俺の隣にいた。

この頃は呼び方が変わった。

俺も彼奴を名前で呼ぶ事は無かった。

俺に対して敬語になった。

これが本当の姿なんだろう、小さい頃は無理をしていたから。

中学生、小学生の頃とは正反対に変わった幼馴染みに安心した。

唯、同時に寂しかった。

"あの頃みたいに、俺について回る彼奴はいない"

なんて、思ってしまって。

それでもそれを表に出そうなんて思わなかった。

高校生、何かがおかしい。

如何してだろうか？

彼奴を名前で呼ぶ様になったのは

如何してだろうか？

彼奴が、する行動一つ一つが、

俺を惑わせていくのは

嗚呼、畜生。

封じ込んだ筈の感情が、

今更、本当に今更になって…

腹が立つ。

… 大好きだ。

昔から大好きな幼馴染み。

だが、俺なんか全然眼中にないんだろ？

振り向かせてやんよ。

狡い狡い俺だけのA。

絶対、御前の一番になってやるからな。