8.最新のファッション ページ8
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次の日、テヒョンと上手く話せる自信がなくて、先に行くねってカトクを打ち込んで早くに家を出た。
昨日はなかなか眠れなくて今日は寝不足だ。
ぼーっとして朝ご飯もろくに食べれてないし、頭の中は昨日のテヒョンでいっぱいで。
確かにファーストキスじゃないし、ファーストキスの相手はテヒョンなんだけど。
それも随分前の話だからほとんどファーストキスのようなもので。
思い出すだけで叫んでしまいそうになるほどドキドキした。
「あーもうテヒョンのバカ！」
朝、まだ誰もいない教室でそう
ダメだ。
これじゃあテヒョンの思うつぼ。
まんまとテヒョンにドキドキさせられてる。
ただの幼馴染だったのに。
元彼にもこんなにドキドキしたことないのに。
『Aおっはよー！』
「あ、おはよう」
『なんで今日こんなに早いの？』
「勉強、しようと思って」
『嘘つくな』
「はい、ごめんなさい」
いつの間にか教室に数人いて、気づけば15分も経ってた。
『てかそれ寝癖？髪の毛爆発してるよ？』
「あー、最新のファッション的な」
『ダサいから直せ』
「はーい」
さっき自分でぐしゃぐしゃにしたんですけどね。
見事に寝癖とか言われちゃったよ。
友達にクシを貸してもらってぴえんぴえん言いながら直してたらふと校門をくぐるテヒョンが目に入った。
なんか女子にめっちゃ囲まれてるし。
当の本人は気づいてないし。
背高いし。
スタイルいいし。
イケメンだし。
謎にオーラあるし。
欠伸してるし。
なんか胸が痛くなったし。
なんなのよもう。
私おかしくなった？
テヒョンがカッコよく見える。
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作者名：carrot | 作成日時：2020年9月13日 1時
