6.好きとは ページ6
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TH「A一緒に帰ろ」
「あ、うん」
テヒョンは少しずつ、でもそこまで大袈裟すぎない程度でアピールとやらをしてきて。
学校でテヒョンに話しかけられることが違和感でしかない。
ほぼ毎日一緒に帰ってるけど、だいたい声をかけるのは私だから。
「あ、ちょっと待ってて」
TH「わかった」
下駄箱で靴を履き替えると、見覚えのある後ろ姿を見つけて肩を軽く叩いた。
JK「うわ、先輩.....」
「うわってなによ!」
JK「先輩も帰るところですか?」
「うん。テヒョンと」
JK「あぁ、」
「聞きたいことあるんだけど」
JK「なんですか?」
「好きって何?」
私の問いかけにぶはっと吹き出したジョングク。
何よ、真剣に聞いてるのに。
JK「すみません、唐突すぎて笑」
「なんで?」
JK「いや別に深い意味はないですけど」
「で、好きって何?私の好きって好きじゃないの?」
JK「言ってる意味がよくわかりませんけど、先輩はどう思うんですか?」
「え?」
JK「先輩は好きって何だと思うんですか?」
「わからないから聞いてるのに」
JK「俺じゃなくてすっげぇ睨んでくる幼馴染に聞いたらどうですか?」
ジョングクの視線の先を見るといつもの無表情でこちらを見つめているテヒョンがいて。
どこが睨んでんだよって思いながらもテヒョンを待たせてるのを思い出した。
JK「なるほどね.....」
「まぁ今日のところは帰してやるよ」
JK「何キャラですか?」
「また明日ね!」
ジョングクに手を振ればぎこちなく返してくれて、友達のところに軽く走って行ったのを見届けるとテヒョンのところに戻った。
何考えてるのかさっぱりわからない表情で見つめてくる。
TH「仲良いんだね」
「ん?ジョングクのこと?」
TH「2人でいるところたまに見かける」
「え、学校で私のこと見かけることあるの?」
TH「毎日見かけるけど」
嘘だ。
私はテヒョンのことそんなに見かけないんだけど。
ってことは私、テヒョンのこと意識してなさすぎ?
TH「帰ろ。今のステージクリアしたいんでしょ?」
「......うん」
ずっとテヒョンは私のこと見てくれてたんだなって思うと胸が痛んだ。
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作者名:carrot | 作成日時:2020年9月13日 1時