14.どんな君も TH ページ14
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SR「女子はもっと強引な男子が好きだと思います」
TH「強引?」
SR「テヒョンさんの場合ちょっと優しすぎるんです」
TH「でも好きな子には優しくしなきゃ」
SR「もちろん優しさは1番と言ってもいいくらい大事です。でも優しすぎると不安になっちゃうし、ときには強引な方がキュンとくるものですよ」
TH「なるほど」
あの日から2週間が過ぎて、Aは俺を避けてるみたいだったから俺も無理には近づこうとしなかった。
そのおかげで日に日に痩せこけていく俺を見かねたジミナが手を貸してくれて。
SR「でもテヒョンさんって本当に一途ですよね」
TH「うん。Aがいればそれだけでいいんだ」
最近ジミナと付き合い始めた1つ年下のサランからたくさんアドバイスをもらってる。
正直昨日の光景を見ると立ち直れなくなりそうになったけど、ジョングクって奴には負けてられない。
ジミナの彼女だからまだいいものの、サランと話すのもあまり慣れない。
それほどAしか見てこなかったし、多分これからもそうだと思う。
Aの好きなゲームも一緒にできるようになるまで1人で練習して。
その成果でAに勝ってしまった中一のあの日。
初めて俺に負けたことが悔しかったのか、泣いてしまったAを見てからは1度もAに勝つことはなかった。
正しく言えばAの笑顔が見たくてわざと負け続けてる。
SR「大好きなんですね」
TH「大好きとかそんなんじゃ足りないよ」
疲れて俺のベッドで眠ってしまうAも。
花火大会で花火を見上げるAも。
迷子の子の親を探してあげるAも。
全部好きだし。
彼氏と笑い合ってるAも。
俺なんて眼中にないAも。
いつの間にかジョングクって奴と仲良くなってるAも。
少し傷つくけど俺のそばにいてくれるならそれだけで嬉しかった。
SR「羨ましいな。私もそんな風に愛されてみたいです」
TH「ジミナは良い奴だよ」
SR「絶対に負けないくらいラブラブになりますから」
TH「俺はラブラブ以前に片想いだから」
SR「そうですかね?ほら、」
サランが指さした方に振り返ると、すごい速さでこちらに向かってくる姿が目に入った。
その姿ですら可愛いと思ってしまうのだから、俺はきっと相当重症で、
「テヒョン!!」
俺の名前を大声で呼ぶAが愛おしくて仕方がない。
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作者名:carrot | 作成日時:2020年9月13日 1時