黒魔導師・クロ〜Akaashi Side〜 ページ31
彼、クロは元は この音駒王国の偉大な魔法使いでした。
一つ年下のケンマとも、幼い頃から仲がよくて、とても面倒見のよい人でした。
勿論、ほかの人にも優しく 魔法で成り立っているこの国を支える柱の一人でした。
民が 助けを求めれば、手を差し伸べる人。
しかし、あるとき 魔族のオイカワ家に姫がお生まれになった。
その時はまだ、魔族も人間も共存し合っていたので、我が国からはクロとケンマを向かわせました。
姫の誕生を祝っているような、赤い月がでていた夜でした。
2人は、3日で戻るといい 城へ向かって行きました。
しかし、3日後…。
帰ってきたのは、ボロボロになったケンマ ただ一人でした。
本人はこう言っていたそうです。
「姫の父の大王は、クロを客間に招いたかと思うと イキナリ約束の呪文をクロにかけたんだ…!!
そうして言ったんだ…
こいつは、これから一生 魔族として過ごすことになった。」
「約束の呪文というのは、この呪文をかけた者を一生従者として仕えさせることができる 魔族の秘伝呪文です。その後、ケンマは勝てるはずのない大王を相手にしましたが、負け、この国まで帰ってきたそうです。」
海は横で、頷くと言った。
「ケンマは、いつかクロを約束の呪文から解き放とうと、各地を回って その呪文を調査しているんです。」
アカアシは しばらくボーッとしていた。
魔法にかけられたかのように。
ヤクが最後に言った。
「だから、お願いします!!どうか、どうかクロを助けてやっt――!!」
アカアシの意識は、そこで途切れそうになった。
「キサマら…俺に魔法でもかけたのか…!!」
ヤクはハッとしたかのように、海の顔を見た。
海も少し怯えた顔をしている。
最後に見たのは、赤いマントを翻す 水晶玉を持った 黒魔導師・クロの姿だった。
白と黒と灰色と〜Akaashi Side〜→← 素で受け止めろ。
164人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クロト@関(プロフ) - とても素晴らしい作品です!とっても面白いです!更新応援してます!これからどうなるた楽しみにまってます!頑張って下さい! (2014年11月17日 19時) (レス) id: 0dd27e88b2 (このIDを非表示/違反報告)
衣咲(プロフ) - 咲さん» コメントありがとうございます!!更新頑張りますヽ(´▽`)/ (2014年11月17日 18時) (レス) id: d660821c40 (このIDを非表示/違反報告)
咲 - もう毎日更新されるのが楽しみです!!! (2014年11月16日 19時) (レス) id: bfbd51f8b6 (このIDを非表示/違反報告)
衣咲(プロフ) - 桜音さん» コメントありがとうございます!!まだまだこれからですよッ! (2014年11月15日 17時) (レス) id: d660821c40 (このIDを非表示/違反報告)
衣咲(プロフ) - Yさん» コメントありがとうございます!!続編行きますので、これからもよろしくお願いします♪ (2014年11月15日 17時) (レス) id: d660821c40 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:衣咲 | 作成日時:2014年11月7日 19時