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「いらっしゃ、、あら、お客様！」
先に入っていった零に目を向けた店員さんは、零をみて私を見て嬉しそうに微笑んだ。
「いらっしゃいませ。どうぞこちらへ。」
そう言われて通されたのは、個室で、どうやら零は来たことがあるらしい。
「その後様子ですと、お戻りになられたのですね。」
良かったです。と微笑んだ店員さんは、お持ち致しましょうか？と零に声をかける。
「ああ、ありがとう。お願いします。」
零がそういうと、失礼しますと店員さんはどこかへと行ってしまった。
「知ってるの？あの人。」
不思議に思って零に質問すれば、記憶がある時もない時も来て、あの人じゃないと思うって教えてくれた人なんだ。恩人、と言ってもいいのかもしれない。そんな言葉がかえってきて驚く。
「失礼いたしました。こちらを。」
ガチャり、と音を立てて入ってきた店員さんは、手に箱を持っていて、それを零へと手渡した。そして、零はそれを開けてそっと中身を取り出す。
「あぁ、すごくよく出来てる。ありがとう。本当に。」
満足そうにそれを見てから、私の手をとり、取り出した新しいリングを付けた。
「やっと、渡せた。それは婚約指輪なんだけど。俺がデザインしたんだ。結婚指輪は2人でまた選ぼう。」
蕩けるような笑みを浮かべてそう言った零に、3つ子達はパパ、かっこいい！！と声をかけている。それにそうか！なんて反応をした零。その耳が赤くて照れている事は一目瞭然で。
嵌めてくれたリングを指でなぞり、そっと手ごと胸に抱える。シルバーで、華奢で、だけど小さな桜の模様が描かれていて。桜は警察の代紋だ。そして私の好きな花。私のことを考えてくれたとわかるそれに、涙が止まらなくなってしまった。
「ママ？かなしい？？」
「痛いの？」
こちらに気づいた3つ子は、きゃっきゃしてた時とは一転して心配そうに声をかけてくる。それに首を降って笑いかける。
「違うよ。泣いちゃうくらい、幸せなの。」
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すず(プロフ) - 更新待ってます (4月20日 17時) (
レス) id: 2af65047db (このIDを非表示/違反報告)
しろ - 感動。 ３子ちゃん尊い (3月12日 21時) (レス) @page35 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
TAKE - こんなに最高で泣ける作品初めてです！頑張って下さい！！ (7月8日 0時) (レス) @page35 id: 20d3cc00b9 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ＠前垢消えた(プロフ) - 神作品をありがとうございます。、、。、、、おかげで涙が止まりません、、、、尊いのをありがとう (5月14日 13時) (レス) @page35 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - はじめまして、2月に入りこちらの作品を見つけ、ようやく最終更新まで読み進められました…！続きを楽しみに待っています！ (2023年2月4日 2時) (レス) @page35 id: 240298aea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真紘
| 作成日時：2019年1月1日 21時
