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夢みたいな現実。33 ページ33

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___あぁ、誰かの声が聞こえる…

誰…だれ、だっけ…?




私はまだまだボヤけている視界で天井を見る。


「お、かぁさん…?」


自分の掠れた声が六畳の部屋に響く。
段々意識が覚醒してくると、そこがいつもの部屋でないことを確認することができた。


…あれ、なんで私ここにいるんだっけ。旅行…してたんだっけ。…ていうか、今何日___


そこまで来て重い身体を起こす。
部屋を見渡して、そっか、と情けなく声を発した。

夢…みたいな、夢じゃないような世界に来たんだっけ。
ってことはここは離れか。

理解したところで一度ため息をついた。
私は忘れたくなるほど絶望したのか、と。それから益々真っ黒い感情が巡り始めた。

これ以上考えても後ろ向きな考えはやめられないと悟り、布団から出て立ち上がった。
客室となっているのかどうなのかは知らないが、旅館の部屋のような場所には、なぜか時計がない。
たしかリビング(?)に時計が掛けてあったはすだから、私はまだおぼつかない足取りで疑問を晴らしに行く。


…………………途中、ダイニングテーブルの足に小指をぶつけたということは言わないでおこう。


「……っくそぉ、いったいなぁ…誰だよ時計ここにしか置かなかったやつ…」


ブツブツと犯人に届くはずもない小言をいいながら先程打った小指を庇い、歩く。

ほんとにこれがものすっごく痛い。たしかに腕切られた! って方が痛いのかも知んないけど、こう…ジワジワ来る痛みっていうの? 体験したのは本当に久しぶりで耐性出来てなかったこのやろう…

そして、丁度私が見上げるくらいの位置にある時計を見ると、まだ針は四時を指していた。


「……はぁ? まだ四時とかふざけんな。いつも起きたくても中々起きれないくせに暇なときにだけ早起きすんのやめてくんない? おかげで目ぇ覚めちゃっし……」


今度はこの部屋の物の配置にグチグチと文句をいう。
それも、昨日のことを紛らわせたかったからなのかもしれない。


「えーじゃあどうするよ、こんのすけでも呼ぶ?………………………いや、めんどくさいわ」


特にやることも見当たらず、外に出ていいものかも分からなかったので、とりあえずまたあの資料室に行ってみることにした。
………とは言っても、見るものなどそこまでなかったのだが。

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なのは(プロフ) - 甘gumさん» こ、こんな不定期なものでも待っていてくださるなんて…感動です!!謎の視線については後々…ということで、また頑張っていきます!ありがとうございます(*^^*) (2019年11月26日 9時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 更新待ってました!ありがとうございます!主人公を見る謎の視線が何なのか気になりますね…更新お疲れ様です! (2019年11月26日 0時) (レス) id: ac11c5bffc (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雪さん» うわぁぁ!!涙が止まらないなんて.......ありがとうございます!!これからも長く続けられるよう、推進して参ります! (2019年7月2日 6時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 一気読みさせてもらいました!涙が止まりません(笑)続き楽しみにしてますっ! (2019年7月1日 20時) (レス) id: 83eed38689 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 狐火さん» 遅れてすみません!一目惚れして頂いて感謝です!まだまだ長くなるかも知れませんが、今後ともこの小説をよろしくお願いします! (2019年2月25日 19時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋月なのは | 作成日時:2017年8月15日 15時

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