夢みたいな現実。20 ページ20
「ははっ、驚いてくれたようで何よりだ。
それよりほら、見習い。自己紹介済まして来い」
え?
審神者様から紹介されてないの? 嘘でしょ…
「ほらほら」という鶴丸に背中をおされ、審神者様の居る場所にもどる。
立っているせいか無駄に注目を浴びている現在。
どうしよう、皆の目が本当に怖い。
私はそっと審神者様の隣に座り、耳打ちをする。
「あのー…私の自己紹介って、皆さんにされましたか?」
それから少し、反応がまったくなかったので審神者様の顔が見えるところまで戻すと、
そこには「あ」という表情で笑いながら止まった審神者様がいた。
何で何でやめて止まらないでお願い!
皆の注目集めるの私だから!!
「えーっと…審神者様ー?」
そんな動揺を隠しながら、私は必死に審神者様に声を掛けた。
うん。
これでも必死なの!
声荒げたら完璧怪しい見習いだから!!
「……ハッ!
ご、ごめんごめん見習いさん。すっかり忘れてた!」
てへっ☆
と、グーにした手を頭にコテっと乗せ、舌を唇からちょこっと出し、右目をウィンクしている。
顔が整ってる人にこうゆうことされると、余計ムカつくの何でだろ…
あ、ただの醜い嫉妬だわ。
基本ブスがそれやったら周りから人が一人ずついなくなってくだけだからね。
「…は、ぁ−い、皆ー!
こっち注目してー! …はい。見習いさんの紹介まだだったので…どうぞ」
「ええ!?」
えぇー…結局全部私?
まぁ、ここは噛まなければ大丈夫。嚙まなければ…
「…はい。
今日からこの本丸に審神者見習いとして配属されました、菜乃と申します。
宜しくお願い致します」
とりあえず、土下座して頭下げてるところだけど…
まったく反応ないね。うん分かってた。
「はいっ! よろしくお願いします、主さま!」
ん?
こんのすけくん??
「え…こ、こんのすけ?」
見習いである私に、こんのすけは “主さま” と言った。これはさすがの審神者様でも予想していなかったらしい。
実際私も予想していなかったよ☆
まぁ…こんのすけも意地悪だなぁ…
私のこと “主” って言わないって約束したじゃんか。
「こんのすけさん。
お水、飲んでください」
こんのすけは、きっと口が滑ったんだ。
理由なんて簡単。
さっき飲まされていたお酒が、こんのすけを酔わせていたからだ。
まぁ、こんな状況じゃ、こんのすけになに言わせても無駄だろうけど。
皆に睨まれてる、こんな状況じゃあね…
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なのは(プロフ) - 甘gumさん» こ、こんな不定期なものでも待っていてくださるなんて…感動です!!謎の視線については後々…ということで、また頑張っていきます!ありがとうございます(*^^*) (2019年11月26日 9時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 更新待ってました!ありがとうございます!主人公を見る謎の視線が何なのか気になりますね…更新お疲れ様です! (2019年11月26日 0時) (レス) id: ac11c5bffc (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雪さん» うわぁぁ!!涙が止まらないなんて.......ありがとうございます!!これからも長く続けられるよう、推進して参ります! (2019年7月2日 6時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 一気読みさせてもらいました!涙が止まりません(笑)続き楽しみにしてますっ! (2019年7月1日 20時) (レス) id: 83eed38689 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 狐火さん» 遅れてすみません!一目惚れして頂いて感謝です!まだまだ長くなるかも知れませんが、今後ともこの小説をよろしくお願いします! (2019年2月25日 19時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋月なのは | 作成日時:2017年8月15日 15時