いや違う、この本丸の主は私だ。【刀剣乱舞】

夢みたいな現実。１８ ページ18

「見習いさん……大丈夫？」


蛍が心配するのも無理ない。

だって見た瞬間黙りこくるんだもんねぇ、見習いさん(私)は。


ていうか、さっき自分に遮られたけど、刀剣男士の名前って教えて貰ってから言った方がいいんじゃね？

機械人間で見習いって、ようは刀剣男士の名前知らないわけでしょ？

あれ？ 知ってる？ 政府から教えて貰ってるの？ え、私は勿論知ってるとも。(画面越しの)審神者だもの。








……ここは慎重に名前聞くか。


「えっと……？」

「ん？ あぁ、そうそう。
……オッホン、阿蘇神社にあった蛍丸でーす。じゃーん、真打登場ってね。

よろしくね、見習いさん」


うっわァァ……顔見れねェェ……

よろしくしたいけど顔見れねェ……


「よ、ろしく御願い致します……蛍、丸さん」


そのぎゅーってしたい姿から目を逸らして、手を差し出す。




……ん？
中々握り返してくれない……？ どうしてだろ……




ハッ！！

もしや「見習いなんかと握手なんかしたかねェよ」とか思ってる！？

蛍がそんなこと思わない子だって勝手に決めつけてたから…


辛い……手、引っ込めるか……


「す、すみません……こんなのと握手したく有りませんよね。すみま」
「へへっ。
これからよろしく〜」ギュッ


………ん！？

ナニガオコッテルカリカイフノウ、リカイフノウデス。





なんか人の温もりみたいのが私を包んでくれている〜……

これは何だろ〜？


「ん？ え、え？ んんー？」

「ほーたーる、見習いさん困ってるぞ」

「これはよろしくのハグなのです〜」


あっ、これはハグだったのですか。






え‶、ハグ！！？
う、嘘でしょ、ワタシハテヲダシタハズ。


「はぁ、仕方ねぇな……離れろっ！」ベリィ

「………」

「大丈夫か見習いさん？
あ、オレは愛染国俊だ。オレには愛染明王の加護が付いてるんだぜ！
……蛍が迷惑掛けたな。お礼ってわけじゃねーけど、あっちで飯食おうぜ！」

「そーだったそーだった。
ご飯のお誘いに来たんだった。つい嬉しくなってハグしちゃった」


いろんなこと次々に言わないでくれ…まだ頭追い付いてないから。



えーまず言わせてもらうと……


蛍。
ご飯の誘いに来たのになぜハグする！？ 何度も言ってるけど私は手を出したんだよ！？
嬉しくなったって何が何のこと！？


ゴォッホン、次に愛染。
君はそんなに保護者っぽかったか！？
いーや違う。私の中では蛍と一緒にイタズラするようなやんちゃなこだった！

でもカッコいい愛染も好きです！！

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