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夢みたいな現実。14 ページ14

「見習いさま!
着きましたよ、大広間です!」(小声)

「うん。このお面については何かありますか?」(小声)

「それについては、私に良い考えが有るのです!」(小声)

「ほぅ……じゃよろしく。
それと、くれぐれも私のことは』(小声)
こんのすけ「呼びません」(小声)

「…ならよし。行くよ…」(小声)


この、今私が付けてるお面。これについてはこんのすけにいい考えがあるらしいので任せます。ちなみに柄はよくありがちな狐だよ。

こんのすけはさっき私のことを “間違えて” 主さま、と呼んでいたので釘打ってやろうと思い口に出したんだけど、遮られた。

「呼ばない」とはっきり言ってくれたのでいいが…


そして私は、異常なほど静かな大広間の襖に手を掛けていた。



ど、どうしよう…静かすぎやしないかい?
なんだろう、私への嫌がらせ? 嫌がらせならもう受けたよ? まんばに。

開けてもいいかな。

自分の手が震えているのが分かる。今ここにある全てが、怖い。




もう、どうにでもなれ! という気持ちで襖を勢い良く開けた。
いや、壊れない程度の勢いだよ?




パンッパンッ
「見習いさん、ようこそ我が本丸へ!!」

「!?
えっ、あ、え?」

「ささ、見習いさんはここ!」


まったく状況を理解出来てない私を知ってか知らずか、お誕生日席に座らせる審神者様。

さっき音はクラッカーか。びっくりした〜…


……いや、ね? ちょっとずつだけど状況を把握し始めたんだけど、なんか凄い歓迎されてる。
あのまんばさんでさえコップ持ってるよ。


ちなみに審神者様は私の隣に座ってる。


「じゃあ、この可愛い見習いさんを歓迎して〜…


かんぱァーい!!!」

「「「乾杯!」」」

「か、乾杯…?」


いまいち分からん。
だって可笑しいもん。さっき冷たい目で見られたばっかだよ? 私可愛くないし。

可笑しすぎでしょ? ほんとよう分からん。


「みぃ〜なら〜いさんっ!
これからよろしくね、ボク乱籐四郎!」


突然横に誰か来たと思ったら、乱が自己紹介を兼ねて挨拶に来てくれたらしい。

こんなに警戒心無くて大丈夫かな?
嬉しいけども。

覚悟して入ってきたのに、これじゃちょっと損した気分だ。



「よ、宜しくお願い致します。乱さ」
「乗っ取りだけは、止めてね?」コソ





………あぁ、そういうことか…歓迎されてなんかないよ、これは。


よく見れば、皆無理矢理歓迎会してるって顔してる。



ああ…私は馬鹿なんだろうか。
一人で勝手に浮かれて…誰にも歓迎なんかされてないのに。

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なのは(プロフ) - 甘gumさん» こ、こんな不定期なものでも待っていてくださるなんて…感動です!!謎の視線については後々…ということで、また頑張っていきます!ありがとうございます(*^^*) (2019年11月26日 9時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
甘gum(プロフ) - 更新待ってました!ありがとうございます!主人公を見る謎の視線が何なのか気になりますね…更新お疲れ様です! (2019年11月26日 0時) (レス) id: ac11c5bffc (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 雪さん» うわぁぁ!!涙が止まらないなんて.......ありがとうございます!!これからも長く続けられるよう、推進して参ります! (2019年7月2日 6時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)
- 一気読みさせてもらいました!涙が止まりません(笑)続き楽しみにしてますっ! (2019年7月1日 20時) (レス) id: 83eed38689 (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - 狐火さん» 遅れてすみません!一目惚れして頂いて感謝です!まだまだ長くなるかも知れませんが、今後ともこの小説をよろしくお願いします! (2019年2月25日 19時) (レス) id: 0e7eece4c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋月なのは | 作成日時:2017年8月15日 15時

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