いや違う、この本丸の主は私だ。【刀剣乱舞】

夢みたいな現実。１３ ページ13

ぽんっ
「見習い殿！ 夕餉の準備が整いました！



……………見習い殿…？」

「こん、のすけ…？」


ああ、今私酷い顔してんだろうなぁ。
こんのすけが驚いてる。てか声かわいいな。


「泣いて…おられるのですか？」

「…さぁね。さて、夜ご飯か！
みっちゃんと、おそらく歌仙の料理か、楽しみだな！！」

「そ、その喋り方…！！ (そしてその口ぶり、もしかして…)」



…ん？
なんか私変な喋り方でもしたかな？
極普通だと思うのだが…


「見習いさま…あなたは一体？
…いいや、それよりもその顔をどうにかせねば！！」


私の正体よりも今はこの顔らしい。
さっきの本にも書かれてたけど、こういう本丸に来る見習いって最初は人形みたいに感情がないんだってね。そりゃあんな反応するわな。

特にまんばとか、まんばとかまんばとか！
てか一人しか刀剣男士会ってないわそもそも。


「見習いさま！ 聞いておられれますか！？」

「え？ いやごめん。なんも聞いて無かったです」

「管狐に敬語はやめて下され！」

「え、でもわっ！」

「フレンドリーにお願いします！」


フレンドリーって言葉知ってんだ、この狐。
てかお面？


「そのお顔は短時間では治りません。ですのでそのお面を付けていて下され。
気休め程度では御座いますが、主さま…どうか」




なにこの子。
めっちゃお行儀いいんだけど！


ん？ てか待って、今私のこと主さまってい言った？


「こんのすけさんや、今誰を主さまだと？」

「あなたのことですよ、見習いさま」

「…………どうしたの？ 頭でも打った？」

「打ってませんぞ、主さま！
プレイヤーのなのはさまなのでしょう？」

「っ！ なんでそれを…いやそれよりも、何を根拠に…」

「それについては後日お話いたします！
さ、今は一刻も早く大広間へ！！」


頭が追い付かなかった。



何が何だかもう……分かんないよ…





私は、ぐいぐい私の手を引くこんのすけに付いて行くことしか出来なかった。

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