検索窓
今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:34,851 hit

隠蔽力 ページ3

髭切side




何やら外が騒がしいと思って廊下に出て見たら



粟田口の…えーっと、なんて言ったかな

…そうそう、苺だ!



苺が焦った様子で「Aを見てないか」と

太刀仲間に聞いているところだった





話を聞いたところ

随分探しているが見つからないらしい






膝「我々も探すのを手伝おう、兄者」



髭「そうだね、えーっと…ピヨ丸」



膝「俺は膝丸だ!」




あはは、と誤魔化す様に笑いながら


弟と二手に分かれて探し始めた









.









.









.









髭「………ん?」



ふと、廊下を歩いていたら

少しだけ空気が変わった様な気がした





この感じ………空気に負の感情が混ざり込んでる


恐怖に…迷い?







もしかして探している子かなぁ、と


その空気の元を辿っていった結果


辿り着いたのが…




髭「ありゃ?あの子の部屋じゃないか」




確か自室に居なかったって

言ってた様な気がするんだけど…




戻って来たのかな?

でも灯りが点いてないし…





まぁいっか、と


僕は静かに襖を開けてみた








.









.









………ああ、そういう事だったんだね



みんなが見つけられなかったのは

この少しの感情の漏れに気づけなかったからか




太刀の中で僕が一番偵察力高いけど

その僕がギリギリ見つけられたって事は




彼女、結構隠蔽力が高いね







襖を閉めて、隠れているだろう場所の

押入れに向かって呼びかける




だが…




髭「(出てこない、か…)」





仕方ない

なるべく避けたかったんだけど…






僕は押入れの扉をガッと掴み


スパーンと横にスライドさせた







髭「ほら、皆んな探してるんだから出て来、な……




あ、ありゃりゃ?」





驚いた事に


そこには、彼女によく似た小さい子供が


本体を抱えて泣いていた





髭「……と、とりあえず、こっちにおいで」



僕は彼女と目線を合わせる様にしゃがんで

優しく手を取って押入れから出した




『…っ、ごめんなさい…本当に…っ』




その途端、彼女は吹っ切れた様に

更に泣き出してしまった




髭「大丈夫大丈夫、怒ってなんかないよ」




そう言いながら僕は、自分の上着を彼女にかけた


あまりにも服がブカブカ過ぎてるからね





髭「君を見つけた事

皆んなに伝えないといけないから

一緒に来てくれるかい?」




その後に対処を考えようと言うと


彼女はコクンと頷いた

"ひゅり"→←偵察力



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (117 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
795人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白夜 - コメント失礼します。いつも、楽しく読ませてもらっています!これからも頑張って下さい (2019年3月31日 17時) (レス) id: 8025644c89 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:チョコハリケーン | 作成日時:2019年3月6日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。