私がアイドルになるまでの物語(仮) (ページ3)

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プロローグページ3

小さい頃、テレビで見たアイドルに憧れた

両親は私がアイドルの真似をして歌ったり踊ったりするのを楽しそうに見てくれて
それが当時の私には嬉しかったのだ

中学生２年生の夏頃
アイドルになりたい、オーディションを受けたいとお母さんに言った
絶賛思春期の私にはこういうことを親に言うのは凄く恥ずかしく
かなり勇気のいることだった

「何言ってるの、アイドルになったって将来食べていけるわけじゃないんだから
ちゃんと勉強して将来のこと考えなさい
それに綺麗な服を着ておどるなら新体操でもいいでしょ」

ショックだった
小さい頃あんなに楽しそうに見てくれていたお母さんは当然のように
応援してくれると思っていた
だから恥ずかしくても打ち明けたと言うのに…

新体操は幼稚園年長の時から７年もやっているので、もちろん好きだ
でもそれ以上にアイドルは諦められない夢で
どうしていいかわからなくなった私は部屋にこもって泣いた

泣き疲れて夕飯も食べず寝ていたみたいで
起きたら日付を跨いでいた

リビングに降りて電気をつけテレビをつけると音楽番組をやっていた

何組か歌っているのをぼーっと見ていたら

～～愛さえあればな～んにもいらない泣けちゃうくらい大大大スキ～～～

音楽番組の合間のシングル発売のCMに衝撃を受けた
この歌詞は私の事じゃないし、きっと恋愛ソングなんだろうけど
目が離せなくなってテレビを食い入るように見た

……アンジュルム

名前は聞いたことあった
でも名前以外何も知らなくて
このグループを、歌のことをもっと知りたいと思って
最近買ってもらったスマホで検索をかける

新メンバーで最年少の笠原桃奈ちゃん…１３歳、私と同い年なんだ…
私が夢を打ち明けるのを恥ずかしがっている間に
夢を叶えてアイドルをしてる子がいる

それから色々調べてMVをみたり、聞いている間にアンジュルムのファンになったし
最推しは笠原桃奈ちゃんになった

まさか、その桃奈ちゃんと一緒にオーディション番組に出るなんてこの時は思っても見なかったのだ