【青檻】召使い、ゼロ日同棲【糸師凛】

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あまりにも気持ちよさそうに眠っているAを起こすのは気が引けて、俺は家に着いて車を停めるとそっとAを抱き抱えて自室へと向かった


酔った勢いで唇を重ねたあの日

その後にも俺は酔った"フリ"をして唇を重ねたことが何度もあった

しかし、今日は違う

酒を飲まずにキスをするのは初めてで、高揚感を覚えた



部屋に入りAの部屋に入る

何気にAの部屋に入ったことは無かったな…

そこはしっかりと線引きしているのはAも俺がいる時は絶対に俺の部屋には入ってこなかった

始めて入るAの部屋は甘いバニラのような香りがする

ベッドにAを寝かせベッド脇の棚に目をやった



……？、

千切か……？

手を繋ぎピースをするAと照れくさそうにそっぽを向いた千切が映された写真が目に入った


俺の中でドロドロとした何かが渦巻いて、気づいたら俺はまたAに唇を重ねていた


それから先は手を出せない、

手を出したくない というほうが合っているか

触れるだけのキスを繰り返していると、Aがぴくりと動いた


『り、んくん……？』

ヤバい、と離れるより先にAがゆっくりと目を開いて俺の名前を呼んだ



「……」

『……』

お互い気まづくて顔を合わせることが出来ない

俺は ごめん、と一言残しAの部屋を後にした

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