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A side
侑ちゃんのお着替えを持ってと。
ちょっとだけふらふらするからゆっくりだけど
侑ちゃんの歩幅と一緒でちょうどいい
それにしても侑ちゃん、やっぱり元気ない
隣を歩く姿はどこかしょんぼりしていて
.........わたしも悲しくなっちゃう
「はい、侑ちゃん、ばんざいね」
あえていつも通りに
わたしまで暗くなっちゃうと、侑ちゃん元気出せないからね
「ふふ、上手にお着替えできたね侑ちゃん
こっちおいで?」
わたしも着替えてベッドに座る
お着替え中、チワワみたいなうるうるの目で
口を真一文字に結んで今にも泣きそうな顔をしてた
可愛い可愛い侑ちゃん
わたしが侑ちゃん、守るんだ!
って固い気持ちだけは誰にも負けないよ
歳の離れた弟がいるってこういうことだよね
ま、それは理想論で行動は伴えないことが多い
走りまわって一緒に遊ぶことは出来ないし、わたし一人でお迎えにも行けない
だから侑ちゃんが安心できるように包み込んであげたいんだ
膝の上にちょこんと座ってきて
向かい合わせになる
両手でほっぺたを包んだら
くりくりキュートなお目目からぽろぽろ涙が溢れた
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作者名:まるこ | 作成日時:2020年7月28日 12時