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それから慧ちゃんが来た
Aはゆっくりとした足取りで
自分で車まで歩いて行けたけどいつ倒れてもおかしくない感じが見てわかった
俺とAは後部座席に座り、背もたれを倒してブランケットをかける
すぐに車は出発した
鏡越しに慧ちゃんはAを見て
慧「よく頑張ったね」
って。
Aの目からはぽろぽろと涙が溢れていた
A「....っ......慧、、ちゃ.......きつ...い、、、、ずっと、、きつい.......」
滅多に弱音を吐かないAのほんとの声
1週間、副作用に耐え続けた身体は限界を迎えていた
でもこの薬が発作を抑えていることは事実
俺たちにはどうすることもできない
慧「そうだね、きついね......頑張ろうね」
ゆっくり頷いたA
俺は、脱力したAの手を握ることしかできなかった
家に帰るとすぐに大ちゃんが駆けつけてくれて
お姫様抱っこで和室の布団に運ぶ
侑李は玄関から心配そうに見つめていた
A「うぅ.....ん....はぁ」
じっとしているのがきついのか何度も何度も寝返りを打つ
それでも良くなるわけではないけれど。
Aの側についてる大ちゃんと
Aのために動く慧ちゃん
俺は.....
「.....侑李、おいで」
不安そうな侑李に声をかけた
「大丈夫、Aは今、お薬と戦ってるの」
侑李の目線に合わせて静かに話す
侑李の前でも強がれないところを見てもすっごく辛いんだなって。
「.......一緒に応援しようね」
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作者名:まるこ | 作成日時:2020年7月28日 12時