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A side



待合室には思ったより人がいなくて

予約もしてたからか、すぐに呼ばれた




涼ちゃんのお洋服の裾をちょびっと引っ張って


"涼ちゃんも来て"

って


口には出さないけど。



ちょっとびっくりしてたけど
ちゃんとついて来てくれた


だって、診察したらすぐに採血なんだもん
涼ちゃん、一緒にいてくれるって言ったし




光「お!A〜、涼介も
パパ、仕事入っちゃったってね


どう?体調は

あれから安定してる?」


1カ月くらい前に体調崩して
入院してたから(わたしの家族 1より)


それにしても、慧ちゃんにパパは似合わない




「ばっちり」



光「薬も飲んでる?」



「もちろん、ちゃんと飲んでるよ」



おしゃべりしながら
たんたんと診察を進めてくれて




圭人「じゃあ、奥の部屋行こっか」


って。


そう、これがいつもの流れ



採血のあとは、気分が悪くなって
くらくらしちゃうんだ



だから、ベッドの部屋に移動するの






「ん、涼ちゃんも」


"どこに行くんだ?"

と困惑してる涼ちゃんの手を引く



ん、まあ、涼ちゃんの手で落ち着きたいだけだけど



あれよあれよとベッドに寝かされ


腕を出せと。



左手の袖をまくって


右手は涼ちゃんと繋いで


涼ちゃんのほうを向いて



ふぅーーーーって深呼吸




光「A、力抜いて」



ひえひえの消毒できゅーって、勝手に力が入っちゃうんだもん

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作者名:まるこ | 作成日時:2020年7月28日 12時

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