わたしの家族

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A side


"トントン"


"A？侑ちゃんだよ？"




ふわっと手を握られて、可愛い声が聴こえる

重いまぶたを開けると




目にたっぷり涙を溜めて
わたしを見つめる、侑李の姿




「、、、侑ちゃん、来てくれたの、、？」




侑李「うん、侑ちゃん来た、慧ちゃんと」


「そっかあ、ありがとね」


わたし、ちゃんと笑えたかな、、？





ああ、酸素マスク、取れなかった
侑ちゃん、泣かせたくないのに。




部屋の入り口からは慧ちゃんとひかる先生の声が聞こえる






「侑ちゃん、もうちょっとこっち来て」



わたしの枕元まで呼ぶ
今にも泣き出しちゃいそうな侑李




そりゃあ、こんな姿見たらね
そうなるよね





ほんとは抱きしめたい
でも、まだそれはできないから

ゆっくり自分の手を動かして侑ちゃんのぷくぷくのほっぺを触る





「ごめんね、不安になっちゃった、、？」


ちょっとだけ溢れる涙を拭う


「もう大丈夫だよ
あとちょっとしたら、これも外れるから

ふふっ、侑ちゃん、もう泣かないで、

ね？」



ちっちゃく頷いた侑李

こんな点滴とかいろいろ繋がった身体で
なんの説得力もないけど
侑ちゃんを見てたら
きついのも吹っ飛んじゃって




「そうだ、楽しいお話しよっか」


って。
これまでのひかる先生のおバカエピソードを話したら、ちょっとずつだけど、けらけら笑ってくれたよ

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