【原神】無表情の私とホムンクルスの君【アルベド】 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:8 hit、合計:19,832 hit

2話ページ3

アルベド「落ち着いて。君のこと、騎士団にはボクから連絡してある。雪崩に巻き込まれたであろうことも、今日ここで休んでから下山することも。」

『え.....』

アルベド「君も、同じ西風騎士団だろう？たしか、一般騎士の。」

まさか、認知されているとは思わず、素っ頓狂な声を上げる。

アルベド「騎士団では、無表情なのに意外と驚いた顔もするんだね。面白い。」

そう言われて気づく。
いつの間にか表情筋が緩くなっていることに。

『別に驚いてません。』

アルベド「ほんとに？」

『本当です。』

気を確かに持たないと。

『.....ジンさん、怒ってました？』

アルベド「心配してた。」

その言葉に、胸を撫で下ろす。

アルベド「キミは、何に気を使っているんだい？」

『え？』

突拍子な質問に、つい聞きかえす。

アルベド「キミは、先程から何かに怯えていた。
モンスターなどに対する怯えではなさそうだった。だが、時刻を知った瞬間、態度が豹変した。その様子だと、恐らく、周りの親しい人にほど、変に気をつかっているようだ。」

アルベド「親しき仲にも.....とは言うが、相手が雪崩に巻き込まれて怪我をした人に対し、苦言を呈すような器の人間だと思っているのかい？」

言わんとしていることは分かっていた。
でも、私の場合問題は相手じゃない。

『そんなの思ってません。問題があるのは私なので......。』

『すみません、少し席を外します。直ぐに戻りますので。』

なんだか、いたたまれない空気になり、その場から逃げ出してしまった。