私とあいつ (ページ1)

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ようこそW学園ページ1

私は目の前のヨーロッパのお城のような立派な建築物に圧倒されていた。
「ここが今日から通う学校か…」
国立世界W学園、縮めてW学園と呼ばれているこの学園は、世間的に日本の中で最も世界中で活躍する人材を育成している高校とも言われる。他の学校にはない国際教養プログラムや言語に力を入れているカリキュラム、ハーバー〇やオク〇フォードをはじめとした世界中で名高い大学への多くの合格者達を輩出している。
そして、国際交流も非常に盛んで生徒の大半が外国人である。

私はお城のような学校へ恐る恐る踏み込み、職員室へと向かった。その後、担任の先生となる人と対面後、一緒に教室へと入った。

ザワザワ……ざわざわ

「お前ら静かにー、滅多に少ない転入生で落ち着かないのは分かるが」
そしてすぐにピタリとざわめき声が止んだ後、最初の第一声が震えながらも後ろ席のクラスメイトまでにも丁度聞こえる位の声量を意識して私は喋った。
「あ、えっと今日からこの学校に通うことになりました、〇〇〇〇です。少しでも早く皆さんと仲良くできるようにこのクラスの事をいち早く覚えたいと思います、よろしくお願いします」
良かった…ちゃんと話せた。自己紹介が終わったと同時に拍手の音が聞こえた。
「お前らは後で個人的に自己紹介しとけよ、…じゃあ〇〇はあの席へ」先生は一番後ろの廊下側にある空席を指差した。空席の席に視点を向けた後、隣の席の男子と思わず目が合ったが、彼とその後大きく関わるとは、まだ思いもしない。
彼はこちらを意識すると整った顔立ちをさらに強調させるようにキリッとキメ顔をした。

(な、なんだこいつ……)彼の突然のキメ顔に思わずそう感じてしまった。
「おいヨンス〜お前が〇〇と一番近い隣人なんだから色々教えてあげろよ」

ヨンス…、海外の人なんだ。ぱっと見日本人と同じ髪と肌で勘違いしていたが、名前を聞いてどうやらアジア圏内のどこかの生徒ではないかと判断した。
そして改めて学校の説明通り多くの外国人が在籍していることを実感した。

「言われなくてもそうするつもりなんだぜ！」
ヨンスは威勢の良い返事をする
「頼んだぞ〜、ヨンスだけじゃなくて他のやつらも色々ここについて教えてやれよ〜。お前らと違って、○○はこの学校に1人知らない状態で入ってすごく心細いだろうからな」
先生が話してる間に私は席に着いて、必要な書類や教科書などを机の中に入れていると、彼がこちらを見て話しかけてきた。